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介護が必要になるきっかけとは?要介護になったときに家族ができること

親が高齢になると、今後介護をする必要が出てくるかもしれない……と漠然とした悩みを抱えることがあります。介護が必要になる症状や予防方法などがわかれば、介護が必要となる時期を遅くできるかもしれません。また、介護が必要になった場合に何をどうすればいいか知っておくと、いざというときに備えられます。ここでは、介護が必要になるきっかけとはどのようなことなのかをはじめ、介護が必要となった場合に家族ができることや整えるべき体制、介護の実態などをあわせて紹介します。

介護が必要になるきっかけ

介護が必要になるきっかけ

介護が必要になるきっかけとは

2016年の国民生活基礎調査の概況によると、介護が必要になるきっかけとは以下があります。

認知症

要介護、要支援をあわせた原因の1位が認知症で18.0%です。特に要介護者の場合は24.8%と高い割合を占めています。

脳血管障害(脳卒中)

要介護者における割合は2位の18.4%です。麻痺や言語障害といった機能障害が残る場合に介護認定を受けます。

高齢による衰弱

要介護者で3位の12.1%、要支援者で2位の16.2%です。筋肉が衰え歩行が難しくなる、肺活量が低下し疲れやすいなど、自然に体力が衰え介護認定を受けます。

骨折・転倒

要支援者における原因の3位で15.2%です。筋力の衰えなどから転倒し、大腿骨や手首、脊椎などを骨折したために介護認定を受けます。

関節疾患

要支援者における原因の1位で17.2%です。加齢とともに股関節や膝関節の軟骨が摩耗し、立ちすわりや歩く際などに痛みを感じるようになり介護認定を受けます。

男女による差にも注目

介護になるきっかけとは、男女別にみるとそれまでの生活状況の違いなどから、介護認定を受ける原因に若干の違いがあります。

男性は脳卒中の割合が多い

男性は飲酒の習慣などから高血圧であることが多く、その結果脳血管障害(脳卒中)で介護認定を受ける割合が25.7%と最も高くなっています。また、認知症では幻視や見間違いが増え人格が変わったように感じられる、レビー小体型認知症の割合が比較的高いことで知られています。

女性は認知症の割合が多い

女性は認知症で介護認定を受けることが最も多く、全体の20%を占めています。認知症のなかでもアルツハイマー型認知症になる割合が高くなっています。また、出産などをとおし骨粗しょう症になる割合が高いです。加齢とともに骨密度が下がってくることが影響して、骨折・転倒で介護認定を受ける割合も多いです。

どこが不調になるかによって、必要となる介護が違う

介護が必要となる状況には体の不調・心の不調・ケガの3つがあります。体の不調とは、食事やトイレ、入浴といった日常の生活が1人でできなくなることです。飲酒やタバコ、不摂生な食生活などの生活習慣病からくる脳卒中や関節疾患、心疾患、糖尿病などが原因になります。

心の不調とは、認知症の進行に伴う妄想、幻覚、徘徊などの異常行動や不穏な心理状態が中心です。

ケガの主な原因は転倒です。車いすや寝たきりなど症状が進行すると生活支援や介護が必要になります。

認知症

認知症の症状

症状

認知症の症状は認知症の特徴的な症状である中核症状と、周辺症状に分けられます。

中核症状には以下があります。

  • 記憶障害
  • 見当識障害(日時、場所、人などがわからなくなり、家に帰れなかったり、家族がわからなくなったりする)
  • 理解・判断力の障害
  • 実行機能障害(買い物に行ってから料理をするなど段取りを考えてものごとを進めるのが難しくなる)
  • 失語・失認・失行(言葉が出てこない、五感が十分はたらかない、基本的な生活動作ができない)

周辺症状は不安・抑うつ、もの盗られ妄想など、認知症が原因で発症する症状です。人によって出る症状の内容や症状の強さが異なります。

認知症の初期の症状には以下のようなものがあります。

  • もの忘れ
  • 今までできたことができなくなった
  • 人付き合いを避けるようになった
  • 楽しみにしていたことを理由なく辞めてしまった
  • 怒りっぽくなった

身近な人からすると、人が変わったような違和感を覚えることが多いです。ただし、これらの症状は認知症ではなく「老人性うつ」が原因の場合があるため慎重に判断しましょう。

治療方法

認知症は根本的な原因をなくすことはできません。しかし、今の状態をできるだけ長く維持したり、周辺症状を改善させたりする目的で投薬やリハビリなどの治療が行われます。アルツハイマー型認知症の場合は、症状や体質にあわせた薬の処方が行われます。

リハビリでは、絵を書いたり折り紙を折ったりなど手先を動かす作業療法をはじめ、筋肉を動かし生活動作を維持する理学療法、品物の名前を言って指差す言語療法などが代表的です。また、興奮や妄想、徘徊といった周辺症状には、状況にあわせて鎮静薬や睡眠導入剤などが処方されることがあります。

必要になると思われる介護

中核症状、周辺症状に関わらず介護で一番重要になるのは観察です。その人をよく見守って、前後の状態や今までの生活スタイルを元にやってほしいことや、やりたいことがサポートできるように努めましょう。記憶障害がある場合は、やったことそのものを忘れてしまいます。しっかり食事をとったかどうかなど身の回りのサポートをはじめ、薬を飲んでいる場合には正しい種類の薬を指示通りに飲んでいるかを確認しましょう。

また、見当識障害がある場合は、1人で外出すると迷子になるかもしれません。衣服など必ず身につけているものに名前や連絡先などを記載しておくと良いでしょう。周辺症状の徘徊が強く出ている場合は付き添いをつけるなどの工夫が必要です。

失認、失行、失語がみられる場合も見守りが重要です。ズボンのはき方、歯の磨き方など細かい部分まで見守ります。しかし、読む、話す、聞く、書くなどができてないと意思疎通に時間がかかります。さらに、失禁がみられる場合は、介護オムツの検討が必要になることもあります。

認知症の予防方法

認知症予防のためには、食事・運動・頭を使う・人とコミュニケーションをとるなど、生活の工夫で進行を遅らせることができます。食事では低糖質、低塩分を心がけることが大切です。しかし、タンパク質や栄養を取らなすぎることも問題で、いろんな食べ物や飲み物をバランス良くとることがポイントといえます。また、体や脳を刺激することも大切です。1日30分の運動を週3回以上行い全身の血行を改善したり、簡単な計算やパズルなどで脳トレをしたりすることが有効です。

脳血管障害(脳卒中)

脳血管障害(脳卒中)の症状

症状

脳血管障害(脳卒中)は「脳梗塞」「脳出血」「クモ膜下出血」の3つに分けられます。

  • 脳梗塞:脳に血液の塊が詰まった状態です。
  • 脳出血:脳にある毛細血管が破れ、頭のなかでじわじわと出血する状態です。
  • クモ膜下出血:動脈の一部が膨らみ弱くなっている状態を動脈瘤といいます。脳の表面にあるクモ膜と呼ばれる場所の近くにある動脈瘤が破れて出血するのがクモ膜下出血です。突然激しい頭痛に見舞われるほか、重症の場合は昏睡状態になることもあります。

脳卒中の初期症状は、体の左右どちらかの手や足の震えやしびれ、ろれつが回らずうまく話せない、歩けない、立てない、めまい、視野が欠けるなどが代表的です。クモ膜下出血などで急激に症状があらわれると、嘔吐やけいれんを伴う場合もあります。

治療方法

まず、CTやMRI、3DCT血管撮影などを活用し、脳のどこに問題があるのかを調べます。脳梗塞の段階であれば、血栓を溶かす薬やカテーテルという医療用の細い管を使い、詰まっている箇所を開通させる治療を行います。また、出血してしまっている場合は、出血箇所をクリップなどで止血したうえで出てしまった出血を取り除くなど、再出血を防ぐための治療が行われます。どちらの場合も、後遺症が残るリスクを低くするには、できるだけ早く治療することが理想です。

必要になると思われる介護

脳血管障害(脳卒中)では、脳の血流が大きく乱れることで、一部の血管が損傷したり壊死したりします。そのため、後遺症が残り生活のさまざまな動作でリハビリや介護が必要になること多いです。

  • 運動の障害:片麻痺が残った場合は、歩くことや食べることなどさまざまな生活支援のほか、今動く機能をできるだけ長い間維持するための筋力トレーニングなどのリハビリが行われます。
  • 発声や嚥下(えんげ)の障害:歯磨きなど口腔ケアのほか、肩・首・胸まわりの筋肉を鍛える嚥下体操、咀嚼訓練、マッサージなどが行われます。
  • 言語の障害:舌や唇、声帯に麻痺があると発声や発語が難しくなります。口の体操を行うほか、簡単な言葉でコミュニケーションがとれるようにする配慮も必要です。
  • 失認、失行:ものの名前や用途、方法などを質問するリハビリなどが行われます。

脳血管障害(脳卒中)の予防方法

脳血管障害(脳卒中)を予防するには、脳卒中に至る前に起こることが多い高血圧、糖尿病、高脂血症、心房細動などの病気を予防することが大切。服薬など適切な治療のほか、食生活の改善も重要です。1日の塩分摂取量を5~7g程度に抑え、カロリーを摂りすぎないよう食事量を控えます。また、コレステロールの少ないメニューを選ぶことも大切です。さらに、運動不足や喫煙、お酒の飲みすぎなど不摂生な生活習慣の改善や、過労、ストレス、睡眠不足なども改善しましょう。

骨折・転倒

症状

骨折の原因は転落をはじめ、ぶつかったり、挟んだりするなどが考えられますが、高齢者は加齢とともに骨がもろくなっているため、転倒による骨折が最も多い傾向です。特に女性は、年齢とともに骨密度が低下して骨粗しょう症になる割合が高く、骨折しやすい傾向があります。また、男女ともに徐々に筋力やバランス機能が衰えています。

加えて、視力が低下して段差などがよく見えていない場合もあるため、ちょっとした段差などにつまずき転倒する恐れがあります。高齢者が骨折しやすい部位は肩、手首、背骨、足の付け根などです。原因は下記のようなものが多い傾向です。

  • 階段からすべる
  • 道路上で転倒
  • ベッドから起きる際にバランスを崩す
  • 歩いていてつまずく
  • 自転車でバランスを崩す
  • 風呂場ですべる
  • いすの立すわり時

在宅中の転倒でも骨折する割合が高くなっています。

治療方法

高齢者の骨折も正しく診断と治療でしっかり治すことができます。場合によってはリハビリ、手術などを組み合わせます。手術をしない場合は数週間~数か月の間骨折した場所を固定します。脊髄を圧迫骨折した場合や手首を骨折した場合など、安静にしていて構わない場所であれば主にこの方法がとられます。一方、大腿骨など、固定したままだと寝たきりになる恐れのある場所を骨折した場合は、手術をして早い段階でリハビリをはじめる方法をとるのが一般的です。

必要になると思われる介護

転倒などで骨折をするとリハビリなどをしても後遺症が残り、介護が必要になることがあります。特に大腿骨を骨折した場合、骨折した部分を固定している間に全身の筋力が衰えていきます。体の体力が低下して抵抗力が衰えると、細菌に感染した場合に肺炎を起こす可能性が高まります。また、長期間寝たきりの生活をしていると、床ずれで苦しむことになりかねません。

このような理由により下半身を骨折すると、高齢者の約1割が寝たきりになる可能性があるといわれています。また、寝たきりでなくても車椅子生活になり閉じこもりがちになることも考えられます。体を動かせなければ、今まであった日常の刺激がなくなり心も弱ってしまいがちです。張り合いがなくなれば、認知症の症状が進行する恐れもあります。

骨折・転倒の予防方法

骨折・転倒を予防する主な方法は、骨粗しょう症の予防と家のバリアフリー化です。転倒しやすい場所の段差をスロープに変更したり、手すりをつけたりするなどの対策をとりましょう。また、骨粗しょう症を予防するにはカルシウムとカルシウムの吸収を助けるビタミンDを積極的に摂ることが重要です。毎日のバランス良い食事に加え、牛乳1本分、豆腐なら半丁分を摂取しカルシウムを補いましょう。また、足や膝の痛みをはじめ白内障やめまいなど転倒と関連する病気は積極的に治療するのがおすすめです。

急な介護に家族ができることは

原状把握をしよう

急に家族の介護が必要になった場合、介護する側もされる側も心の準備ができていません。まずは、介護が必要となった家族が、生活上のどんな点に苦労をしているかを整理しましょう。たとえば、麻痺がある場合は食事や着替え、寝る部屋からリビング、トイレなどの行き来に不都合がないかを確認します。

介護は、身の回りすべての行動をとって変わるのではありません。寝たきりにさせないためにも多少苦労してでも本人ができることは自分でやれるようサポートすることが大切といえます。そのため、介護される人のできることとできないことを整理することが重要です。

要介護者の心身に寄り添おう

介護は一度始まると生涯続くものです。介護される人の人生をより豊かなものにするためには、「どのような介護を望んでいるか」をすり合わせることが大切です。家族が良かれと介護をしても、介護される側がそれを望んでいるとは限りません。たとえば、自分の子どもや子の配偶者に食事を食べさせてもらったり、下の世話をされたりするのを恥ずかしく、苦痛に感じる人もいます。介護される側が望んでいればヘルパーの依頼や、施設への入所なども検討しましょう。

介護の順序建てと介護疲れ対策

介護にはパニック期、環境調整期、安定期、看取り期があります。自分がどの段階にいるのかを把握することで介護する側とされる側の混乱を抑えることができるでしょう。

パニック期

介護する側もされる側も突然介護が始まったことで混乱し、どうすればよいかわからなくなってしまう時期です。ささいなことでイライラしたり何事もやる気がなくなってしまったりなど、心身に不調が起こります。パニックを起こすのは当然のことなので、まずは現状を客観視して落ち着きましょう。ソーシャルワーカーなどに相談し、自分にどんな変化が起きているか気づくことが大切です。

環境調整期

介護をはじめる準備段階となる時期です。介護される側が現状を受け入れている場合は、ソーシャルワーカーやケアマネージャーと相談し、要介護認定を取得してどんな介護サービスが受けるかを検討します。一方、介護される側が現状を受け入れていない場合は、「緊急性の高い問題が何か」を確認し、介護サービスを利用しなくても本当に大丈夫かよく検討しましょう。

安定期

必要に応じ介護保険サービスを活用するなどして生活リズムを整えていく時期です。ヘルパーなどの助けを得ていてもパニック期、環境調整期の疲れが出やすく、介護疲れが表面化しやすいです。介護する家族が自分ひとりでがんばりすぎず周りに相談したり、発散したりする方法を見つけなければ、共倒れになってしまう可能性があるため注意が必要です。

看取り期

介護される側の最期が近づいている時期です。看取る場所や延命治療の方向性などを決めなければなりませんが、親族との意見が食い違うなど介護する側の心的負担が大きい時期です。また、「もっとうまく介護できたのではないか」など自分を責めてしまう場合もあります。不安なことは家族だけで結論を出さず、医療や介護の専門職とも相談してみましょう。

介護状況の実態

誰が介護しているのか

介護を行っているのは配偶者や子どもが多い

2016年の国民生活基礎調査において、介護する人と介護される人の世帯状況をみると同居している割合が58.7%で最も多くなっています。また、別居の家族が介護をしているのが12.2%、事業者が運営している介護施設などに入所する割合が13.0%と続きます。そして同居の家族のうち、配偶者が介護している割合が25.2%、子どもが21.8%、子の配偶者が9.7%になっています。また、介護者の66%が女性です。このように介護者は女性が多く、老々介護が問題になっています。両親ともに介護が必要な場合は複数人を1人で介護する状態になることもあります。

介護している時間は?

介護度が最も低い要支援1であれば、必要なときに手をかす程度という割合が67.7%と最も多いものの、介護度が上がっていくにつれて「1日に2~3時間程度」「半日程度」と介護に割かれる時間が多くなっていきます。特に介護が最も必要になる要介護5ではほとんど終日介護をしている人の割合が54.6%と半数以上にのぼります。特に介護される人が認知症の場合、夜だから眠るとは限りません。徘徊や不眠、昼夜逆転などの症状に対応していると休める時間が全くないことも多いです。

介護者のストレス

要介護認定を受ければ介護サービスが利用できますが、すべての人が外部の支援を利用しているわけではありません。介護している人は女性が多いため、介護ストレスを感じているのも女性の割合が高いです。女性のうち家族の病気や介護にストレスを感じるのは全体の76.8%、男性でも73.6%にのぼります。

まったく休めなかったり老々介護が長期化したりして体力的な負担が大きくなると、自分の体調そのものに不安を感じる割合も増えていきます。場合によっては、一般的な家事をする時間がなくなったり家族との時間がとれず人間関係が悪化したりする恐れもあるでしょう。また、あまりに介護の負担が大きくなってくると、介護のために退職する場合もあります。仕事を辞めて収入が減少してしまえば、金銭面での不安を抱える人の割合も多くなります。

まとめ

介護が必要になるきっかけとは認知症や脳血管障害(脳卒中)、高齢による衰弱、骨折・転倒、関節疾患などが挙げられます。それぞれの症状は予防できる部分もあるので、日常の生活を見直してみるのがおすすめです。また、家族の誰かが要介護になった場合は、介護される側の意見も尊重しつつ順序立てた準備を行い、介護する側が介護疲れしないよう努めることが大切です。

介護は、1日中続くことも多く負担が大きいものです。介護をしている場合は、自分まで病気になってしまわないよう注意しましょう。特に在宅介護をしている場合は家族だけでがんばりすぎず、自分の時間を優先したほうがよいこともあります。介護の度合いや家庭ごとのニーズにあった介護サービスがないか検討してみることも大切です。


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