介護サービスを受ける上で必須のケアプランとは?
投稿日 2019/03/25
最終更新日 2019/03/25
介護サービスを受けるためには、ケアプランが必須とされています。そもそもこのケアプランに従った内容で、本人や家族は介護サービスを利用することができるのです。
そのため、ケアプランがない状態では、どんなに介護が必要な状態になっていたとしても、介護サービスを利用することができません。
介護サービスが必要になったとき、ケアプランは誰に作成してもらえばいいのでしょうか。そもそもケアプランとはどんな内容が書かれるのでしょうか。
今回は、これらの疑問を解消できるケアプランの仕組みなどを中心にお伝えします。
ケアプランとは
ケアプランとは、どのような介護サービスを利用するかを定めた介護計画書をいいます。介護サービスは、介護保険から利用することができるため、自己負担があまりありません。ほとんど公的な保険から利用することができるのです。
しかし、財源には限りがあります。本当に必要な介護サービスを必要な人が受ける、さらに、どのような介護サービスを受ければ、ひとりひとりの利用者がよりよい生活を送ることができるのか、そういったことを計画して作成されるのがケアプランになります。
要介護認定や要支援認定を受けると、介護サービスを利用することができるようになるのです。そのため、要介護認定や要支援認定を受けたら、ケアプランを作成してもらう必要があります。
ケアプランはどこで出してもらえるのか?
ケアプランは、要介護でも要支援でも作成してもらう必要があります。要介護の場合はケアプラン、要支援の場合は介護予防ケアプランといいます。
そして、在宅介護でも施設介護でも作成は必要です。
これらのケアプランは、作成する人が異なります。要介護のケアプランを作成するのは、居宅介護支援事業所に所属するケアマネジャーです。他方、要支援の介護予防ケアプランは、地域包括ケアセンターが作成します。
居宅介護支援事業所は、民間事業者のため、ケアプランを作成するのを依頼する人は、自分でどのケアマネジャーに作成してもらうのか選ぶことが可能です。
しかし、地域包括ケアセンターは、利用者が居住する地域を管轄するセンターのため、そこに所属しているケアマネジャーが作成します。そのため、利用者がケアマネジャーを選ぶことができません。
ケアプランを最適化する仕組み
ケアプランはどのように作成されるのでしょうか。まず、ケアマネジャーは、利用者か家族と面談し、介護が必要な状態を把握していきます。家族には、どのような介護サービスを望んでいるのか、どう暮らしていきたいのか、などと具体的に踏み込んだ聞き取りを行います。
もちろんこの判断について、個々のケアマネジャーでばらつきが出ないよう、課題分析標準項目という厚生労働省が作成しているチェック項目に沿って実施しているのです。
必要な介護サービスを確定したのち、介護サービスを提供する事業者へ連絡を取り、サービスの種類や内容、必要な回数、利用料金などを確認します。
ケアプランの原案を家族に説明し確認した上で、サービス担当者会議を開き、ケアプランを完成させるのです。
利用者がケアプランに同意することで、ケアプランが確定し、介護サービスの契約・サービスの提供が開始します。
なお、ケアマネジャーは提供するサービスに不都合がないか、利用者の家などに定期的に訪問して確認をし、介護の状況が変わった、サービスが合わないなど不都合があればケアプランが見直されます。
ケアプラン作成時の聞き取りではしっかり伝えよう
ケアプランは、介護サービスを受けるための計画書となるものです。このため、ケアプラン作成の際には、作成者であるケアマネジャーに必要な介護サービスをきちんと判断をしてもらう必要があります。
きちんと判断してもらうためには、ヒアリングの際に本人や家族の思いをしっかりと伝えましょう。ケアマネジャーは、介護サービスについての専門家ですので、介護上の悩みや問題点などを伝えれば、解決できるような介護サービスを選択してくれます。現状や悩みなどについて、より詳細に伝えることが大切です。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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