
高齢者こそおしゃれするべき!おしゃれで得られる効果とは?
投稿日 2019/01/23
最終更新日 2019/03/21
「高齢者だから気合を入れておしゃれをするなんて恥ずかしい」そんなことを思う必要はありません。高齢者だからこそ、おしゃれを楽しんでください。おしゃれをすることで、心によい効果を与えられという話もあるからです。化粧を行うことで心によい影響が期待できる化粧療法は、1980年代から行われてきました。
おしゃれは若者だけのものではありません。心と体の健康維持をするためにもおしゃれを意識しましょう。また、マナーとしてもおしゃれを行うという価値観もあります。ただ、どうして、おしゃれによい効果があるのでしょうか?その点を理解しておけば、高齢者自身だけではなく介護家族も納得して実践できるはずです。そうすれば、また、若々しかった頃のような笑顔を取り戻せるでしょう。
おしゃれが及ぼす効果とは
年齢・性別関係なくおしゃれが好きという人は多いです。50代では、美しく見せるための自己表現としてとらえている人が多いという話もあります。ただ、自己満足や自己表現という自分自身のためでも、心への影響はポジティブなものになるはずです。
高齢者だからこそおしゃれをすることで、自分に自信が持て、積極性が生まれるのです。自信がなければ人にどう見られるか、どう思われるのかと気になり、外へ出ることもなくなります。外出しなければ、家にずっと引きこもることになり、他者とのコミュニケーションが少なくなるでしょう。
おしゃれに関心を持てば「せっかくいい服を買ったから外出したい」という気持ちになります。また、衣服を選ぶ、服を着るという行為は脳の活性化も期待できるのです。老人ホームでは、服装が乱れはじめると痴呆症状が見えはじめるという話もあります。このように、高齢者だからこそ、おしゃれをしたほうがよいと考えられるのです。
介護の現場でも実践される化粧療法とは
医療や介護のt現場で、化粧療法が注目されています。女性の場合、おしゃれを考える上で服装と共に化粧は無視できません。化粧療法とは、化粧を通じて心身ともによい影響を与えるという療法です。化粧をすることで五感が刺激されれば、脳の活性化につながるともいわれています。
自分自身で化粧をするとき、指先を動かし、鏡を見て美しくなっていく自分を視覚で確認できるのです。また、化粧をほどこす上で生まれる音は聴覚を刺激し、ブラシで髪をとくのは触覚、さらに化粧品の香りは嗅覚を刺激します。服装と同じく、化粧をすれば、自信を持ち、他者との積極的な関わりが生まれることもめずらしくありません。
化粧をすることで、若々しかった時代を思い出すことができます。そのことで、ストレス解消やリラックスで気持ちが落ち着くのです。実際、介護の現場では徘徊行動が減ったという話もあります。化粧療法は、服装によるおしゃれと共に心身へのよい効果が期待できるのです。若々しい気持ちを取り戻したい人も、介護をする家族も試してみる価値は十分にあるでしょう。
高齢者のおしゃれ意識は高まっている
介護をする家族の中には「もう年が年なのでおしゃれなんてしたいと思っていないだろう」と決めつける人もいます。それは大きな間違いであり、高齢者もおしゃれに対する関心度は高いのです。あるアンケートで、おしゃれへの関心度を調査した所、85歳以上の男女で『ある程度はおしゃれをしたい』と答えた人が、46.7%でした。
60歳~79歳の人では約60%の人がある程度、おしゃれをしたいと答えています。また、平成6年、平成11年、平成16年、平成21年における、65歳以上を対象にした過去調査では、ある程度おしゃれしたいという人が、平成6年で40.6%だったものが、平成21年には49.5%に上がっています。積極的にオシャレをしたいと答えた人は、平成6年で8.0%、平成21年で10.7%です。おしゃれへの関心度は徐々に上がっていると考えてもよいでしょう。
まとめ
おしゃれは人に自信を与え、元気を取り戻すきっかけになります。高齢者だから服にお金をかける、化粧をするのは恥ずかしいと考える必要はありません。介護をする家族も、化粧や衣服に関するおしゃれは高齢者の心と体を元気にするものだと考えるようにしましょう。おしゃれを意識することで、積極性が生まれ、人との交流を通じて、笑顔も増えるのではないでしょうか。そうすれば、充実した幸せな老後に近づくことができます。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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