
親が認知症になったとき、どのような施設が利用できるの?
投稿日 2019/05/06
最終更新日 2019/05/06
認知症になった際、どんな施設が利用できるか知っていますか?知っておけば、親が認知症になっても慌てずに対処できますし、また周囲で認知症について困りごとがあった際にも役立ちます。
- 認知症になった際利用できる施設は何があるのかM
- 施設はどういう視点から選ぶとよいのかM
見ていきましょう。
施設の種類
施設は大きく分けて6種類。施設それぞれが持つ特徴には、何があるのでしょう。
特別養護老人ホーム
運営母体は地方公共団体や社会福祉法人。公的な施設のため安心して使えます。対象は常日頃介護が必要な人、寝たきりで在宅介護が難しい人など。基本、共同生活をする場なので、多くの人がともに生活します。その人数は大体50~100人程度でしょうか。
費用も安く済み、介護サービスも充実しているので嬉しい点は多いです。ただし、入居希望者が多く、なかなか入れないことも多々。
介護付き有料老人ホーム
専門スタッフの介護を受けながら、これまでと同じような生活ができるのが介護付き有料老人ホーム。落ち着いて生活できるのは嬉しいところでしょう。
ただし、運営母体が民間事業者のため、毎月の使用料や入居一時金が高いことも多々あります。しかしそれを上回るだけのサービスが受けられるので、満足度は高いといえるでしょう。
グループホーム
認知症対応型共同生活介護ともいわれるグループホーム。自宅生活や介護が難しい認知症の高齢者を対象としています。
多くは10人以下のグループとなり、スタッフとともに生活しますが、自立支援型を基本とするため、家事は入居者自身が行うのです。またそれによって認知症の進行を少しでも遅らせようとする、つまり軽いリハビリと成すのですね。
ケアハウス
ケアハウスは、個人のプライバシーが守られるタイプの施設。入浴や食事がつくワンルームの賃貸住宅と考えるとよいでしょう。
これまで同様に落ち着いて暮らせるうえ、専門スタッフが常駐することでの安心感も得られるのです。のんびり過ごしたい人に向いているでしょう。
サービス付き高齢者向け住宅
介護をしてもらえる住宅施設です。各施設への入居希望が増える昨今。入居できず困る高齢者が増えています。そうした人たちを助けるために増設しているのが、サービス付き高齢者住宅なのです。
住宅のためプライベートが確保でき、安らぎのある生活ができるでしょう。また、それでいて利用料金も安めだったりある程度自由に行動できたりと使い勝手もよいとされています。
介護老人保健施設
介護老人保健施設は、介護を受けながら過ごすこれまでの施設と若干異なります。施設内に、医師や看護師、作業療法士や理学療養士が存在し、また、こうした人たちからリハビリを受けて、日常生活が送れるように手伝ってもらえるのです。
専門知識を持った人が多く存在するため、安心できるでしょう。
施設の選び方
このように施設は多くあります。
では、利用する施設は一体どうやって選べばよいのでしょう。
まずは「どういう生活を目指しているのか」目的を決めてください。そのうえで、目的に沿っていると思われる施設を探し、当人とともに見学するのです。
施設を選ぶ際、見学は欠かせません。説明を聞くことはもちろん、スタッフや入居者含めた施設内の雰囲気が見学によって分かるからです。施設によっては食事の試食もできるため、先の生活がより具体的に想像できます。
それから料金の確認も欠かせません。入居時の費用や毎月の使用料を試算して、どのくらいになるか必ず見積もりを出しておきましょう。
まとめ
認知症の際に利用できる施設は大きく分けて6種類あります。どの施設にもそれぞれに特徴があるため、一概にどれがいいとはいえません。
状況に合う施設を見つけるには、見学が必須です。できるだけ親とともに見学を実施し、親が最も気に入った施設を選びましょう。また、入居時の費用や毎月の使用料を試算することもお忘れなく。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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