
親が認知症になったらどうすればいい?介護は何から始める?
投稿日 2019/05/06
最終更新日 2019/06/11
親が認知症になったとき、一体何から始めればよいのでしょうか。突然のことですと、戸惑ってどうしたらよいのか途方に暮れてしまうこともあるでしょう。
しかし事前に何をするか知識を得ていれば、いっとき戸惑っても適切に動けます。またそれにより介護者と被介護者ともに、楽になる部分も増えるのです。
介護は何から始めるとよいのか、
- 病院を受診
- 介護そのものの準備
- 相談できる場をまとめる
3つの流れから、何をしていけばよいのか順にご説明します。
病院を受診し、知識を得る
まず、早めに病院を受診し、どんな種類の認知症なのか、どのくらいの進行状況か現状を知ります。こうした判断は医師にしかできませんし、素人判断は危険です。必ず病院で診てもらいましょう。
状況が分かったら、役所や地域包括支援センター、医療ソーシャルワーカーに相談し、認知症に対する知識を得ます。
その際、
- これから実施すること
- どういった制度があり、どんな制度が利用できるのか
- 費用の目安
- 必要なもの
- 心構え
など、思考や行動、物資、金銭、あらゆる面について、回答を得るようにしてください。彼らは介護のプロですので、専門家の目線から答えてくれます。
また介護が本格化すると、再び相談に行きたくても動けなくなる場合が多々生じるのです。それを見越して、事前にさまざまなことを相談しておくのがよいでしょう。
介護そのものの準備
知識を得たあとは、介護そのものの準備です。まず、ケアマネージャーと相談して、ケアプランをつくってもらいます。その際同時に、介護サービスの利用も検討しましょう。
- どんな介護サービスがあるのか
- 現状に合うのはどれか
- 費用や時間はどれくらいなのか
さまざまな点から検討してください。
介護サービスによって介護者と被介護者、ともに負担が減ります。できるだけ利用するとよいでしょう。もし金銭面に不安があっても、上限額があるため心配は少ないです。それでも気になる場合は、ケアマネージャーへ相談するとよいですね。
介護に関して相談できる場をまとめておく
最後は、相談の場を探すこと。同じ介護者と交流できる場を探してみてください。
同じ介護者だからこそ分かることはたくさんありますし、話をすることで、
- 悩みを共有して心を軽くする
- 「こういうときは~をした」といった情報を得たりできる
- お互い支え合うことができる
などを可能とします。介護は一人で行うことがほとんど。誰にも相談できなければ、悩みすぎて倒れてしまいます。そうした点を防ぐためにも重要です。
それから、
- 医師や看護師、社会福祉士やケアマネージャー、ヘルパーさん、医療ソーシャルワーカーといった専門家
- 役所や地域包括支援センターといった担当課や専門的な施設
これらの専門的な相談先を一つのメモやノートにまとめておきましょう。
それにより、困ったとき「どこに連絡すればよいのか」「この困りごとはここに聞けば間違いない」のように、すぐ参考にできるのです。またこうしたメモやノートがあることで、介護者以外の家族が介護に参加する際もスムーズになります。
さらに、専門家からは介護だけでなく、財産やそれ以外に関する情報も得て、万一の際、すぐ動けるように準備しておきましょう。
特に認知症の場合、成年後見制度を利用する場合が見込まれますし、利用となると多くの手続きを要して手間がかかります。あらかじめ知っておくことで、慌てず対処できるでしょう。
まとめ
「突然の認知症発症」により、戸惑ってしまう部分は多いです。しかし、どう対応すればいいか分かっていれば、最初に戸惑ったとしても、適切に物事を進められます。
そのためにも、
- 病院を受診して現状を把握する
- 介護そのものに対して準備を進める
- 相談できる場をまとめ、何かあったときいつでも相談できるようにする
この手順を覚えておいてください。それにより、万一の際も落ち着いて行動できます。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
関連記事
- 高額介護合算療養費って何?分かりやすく解説
高齢者の介護費用、医療費用は、毎年のように制度の改正が行われ、本来保障されるべき負担額の上限が吊り上げられています。もともと収入源の少ない高齢者やその生活を支える家族にとっては、年々厳しさを増していま
詳しくみる - 介護施設にあったほうが良い医療サービス
介護施設が提供している医療サービスは、なにも医療行為に限定されたことではありません。万が一の時の医療機関との連携など、快適で安心した生活を送るために必要なサービスがたくさん用意されています。 しかし、
詳しくみる - 在宅医療に必要な費用とは?利用できる保険はどれ?
現在、介護もいろいろな形を選べるようになりました。「住み慣れた自宅で治療、療養させてあげたい」「病院に通うのが大変になので、在宅医療を考えている」というご家族も多いことでしょう。 しかし、病院での治療
詳しくみる - 介護施設での虐待はどれくらいの確率で発生する?
高齢化が進み、介護を受ける人の数も増え続けています。そして同じく表面化し、深刻な課題となっているのが高齢者虐待です。2006年4月に施行された高齢者虐待防止法(高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する
詳しくみる - どんなに辛くても絶対避けるべき介護離職
在宅介護を何年も続けていると、仕事を辞めて介護に専念しようと考え始めるのも珍しくはありません。職場と自宅の往復で介護と仕事に明け暮れていると、心身ともに疲労が蓄積します。どちらかを手放して時間を取ろう
詳しくみる - 介護うつにならないためにしておくべき5つのこと
在宅介護をしていれば、どんな方でも常に「介護うつ」になる危険があります。うつ病を発症する方には性格的な特徴があるといいますが、介護うつに限っていえば、おそらくどのような性格であっても危険度に違いはあり
詳しくみる
あなたにおすすめの介護施設
エリアから探す
全国の介護施設を検索することができます。都道府県を選択してください。