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在宅介護か? 施設への入居か? はっきりとした判断基準はありません。在宅介護で重要なのは、利用できるサービスと介護者です。在宅で受けることができるサービスには、デイサービス、訪問サービス、ショートステイがあります。要介護度によって、それらのサービスを、どれだけ受けられるかが決まります。例えば、要介護1なら、週2回のデイサービス、週3回の訪問介護、週1回の訪問リハビリ、月4回のショートステイ等です。また介護施設にも、様々な種類があります。しかし、施設へ入居した場合には、在宅のような介護は必要ありません。プロの見守りと介護という環境の中で、集団生活を始めることになります。本人の希望や家族の状態、経済的な問題など様々あると思いますが、これからお話しする4つのポイントに当てはまるようでしたら、介護施設の利用を考えましょう。

1つ目のポイントは「被介護者の希望と介護者の精神的負担」

在宅か? 施設への入居か? を考える場合に、重要なるのが被介護者の希望です。介護者の都合で決めてしまったのでは、後で揉める原因になります。

だからと言って被介護者の希望に沿うように決めてしまったのでは、今度は介護者の負担が大きくなるばかりです。

親の介護の場合、多くの兄弟がいて、交代での介護ができれば負担軽減も可能です。

しかし、一人っ子だったり、他の兄弟が親元から離れてしまったりしている場合には、一人で介護を抱え込まざるを得なくなります。

その負担は想像以上に大きく、いくら介護サービスを利用したからといっても、精神的に追い込まれてしまいます。

「介護うつ」「介護離職」という言葉を、よく耳にされると思います。そうなってしまったら、介護どころか生活自体が成り立たなくなってしまいます。

在宅の場合、要介護度によって受けられる介護サービスが決まっています。それらを上手く利用しながらの介護が可能なようでしたら、在宅での介護をお勧めします。

介護中に、もしも苛立って悩み始めたり、限界を感じたりするようでしたら、早めに施設への入居を考えましょう。

また、要介護度だけで判断することは難しいのですが、要介護3以上、または認知症で徘徊等がある場合には、迷わずに施設への入居を考えましょう。

2つめのポイントは「介護者の腰痛など身体的な負担」

現在、プロの現場では、様々な介護用ロボットが活用され始めています。介護者の身体的負担が大きいことが、その導入理由です。

介護に従事している職員のほとんどが、腰痛を感じた経験を持っています。それほど介護現場での、身体的負担は大きいのです。

そのプロと同じことを、在宅では介護者に求められます。

仮に、デイサービス、訪問入浴、ショートステイ等を利用したとしましょう。それでも夜間等、残りの時間は、すべて家族での介護が必要になります。

高齢者を介護する介護者の年齢は、ほとんどが50代60代70代です。しかし、65歳になれば、自身がすでに介護保険が使える高齢者なのです。

その高齢者が介護を行うには、精神的には勿論、身体的に大きな負担となります。最悪の場合、介護者自身が、介護される立場になりかねません。

少しでも体に不調を感じるような場合には、介護施設への入居を決断しましょう。

3つ目のポイントは「介護者の時間的な負担」

定年退職をした方の介護なら、時間的な余裕もあるでしょう。しかし、現役で仕事をしている方、または共働きの方などの介護は、特に時間に追われることになります。

一口に介護といっても、そう簡単なことではありません。被介護者には生活のリズム(1日のパターン)というものがあり、介護者は、そのリズムに合わせる必要があるからです。

早朝出勤や残業という仕事時間は、介護との両立の妨げになります。そうなった場合、時間調整をするのは、介護をする方になってしまいます。

勤務時間の変更、あるいは職場自体を変えざるを得ない事態になる可能性も出てきます。

要介護度が高くなるにつれて、介護に必要な時間も多くなり、睡眠を十分に取れない日も出てきます。そうなってしまう前に、施設への入居を考えたほうが良いでしょう。

4つ目のポイントは「金銭的な要素と介護者の負担との比較」

在宅介護に必要な費用と、施設へ入居した場合に必要な費用。それを比較した場合には、明らかに在宅のほうが安価になります。

在宅に必要な費用としては、「利用した介護サービスの負担金(1割負担~3割負担)」「介護サービス以外の支出(おむつ代等)」です。

施設へ入居した場合に必要な費用としては、「入居一時金」「月額の使用料金」があります。

施設にも様々な種類があり、入居金がかからない施設があると思えば、何十万円~何百万円という施設もあります。

月額料金も7万円程度~25万円程度と幅がありますが、それでも比較した場合には、在宅の方が安価になります。

ただここで問題になるのは、「介護に必要な金額だけでは比較できない」ということです。

在宅介護を始めたために、介護者の家庭では、外食が多くなった。または、お惣菜を買って済ますことが多くなった、というのはよくあることです。

介護にかかる直接的な出費ではなくても、間接的な出費が増えてしまうのです。

また、例えば介護者が、精神的負担から、身体的負担から、時間的負担から、介護離職になる場合も考えなければなりません。

もしもそうなると、これまでの収入は途絶えてしまい、生活自体が成り立たなくなってしまいます。

余裕を持った介護ができないと感じた場合には、早めに施設への入居を考えましょう。

まとめ

在宅介護か? それとも施設への入居か? 誰もが悩む、とても難しい問題です。しかし、ここで十分に考えて準備をしなければ、後々大変なことになってしまいます。

これまでにお話した「4つのポイント」に、当てはまるかどうか? ご自身の介護と、すぐに照らし合わせてみてください。

そして、1つでも思い当たることがあるようでしたら、すぐに施設への入居を考えてみましょう。

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田中 晴基

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