
良いケアマネと悪いケアマネの見極め方
投稿日 2019/03/22
最終更新日 2019/08/01
介護サービスを利用する際になくてはならない存在といわれているのがケアマネジャーです。このケアマネジャーは、介護保険法に定められている専門職で、介護支援専門員といいます。
要介護認定を受けると、ケアマネジャーによってケアプランと呼ばれる介護サービス計画書を作成し、利用者の介護サービスについてマネジメントを行います。
このケアマネジャーは、省略してケアマネと呼ばれています。ケアマネにもさまざまな人がいます。じっくり話をする人から業務を淡々とこなす人までさまざまです。
介護はナイーブなものですから、良いケアマネに出会いたいと思うかもしれません。では、実際にはどのようにして、良いケアマネかどうか見極めるのでしょうか。
今回は、良いケアマネと悪いケアマネの見極め方を中心にみていきましょう。
良いケアマネとは
良いケアマネとは、どんな人を指すのでしょうか。ケアマネは、介護サービスを利用する人のマネジメントを行います。どのような介護サービスが必要かを判断し、介護サービスを提供する事業者と連絡や調整を行うのです。専門的な視点からさまざまな面について判断していきます。
そのため、良いケアマネは、介護について一般人が知らない・認識できないところまで考え、介護のスペシャリストとしての意見を与えてくれる人を指します。
逆に悪いケアマネというべき人は、およそ専門家として判断していないような場合を指します。たとえば、介護利用者の要望を聞き、それに基づいて利用するサービスを決定するだけというような機会的に作業をする傾向が強い人をいいます。
良いケアマネはここが違う
さらに、良いケアマネについてみていきましょう。良いケアマネは、専門的な視点から判断すると説明しましたが、具体的には以下のような指摘をします。
- プロとしての視点で情報を教えてくれる
- 現場で起こり得るあらゆる可能性を考えてくれる
- 本当に要介護者のためを考えてくれる
もちろんケアマネも1人の人間ですから、すべてが完璧ではありません。しかも、人間的な好みも出てきてしまうため、何となく好ましくない感情を抱く場合もあるでしょう。
しかし、好みなどを排除し、プロフェッショナルのケアマネという観点からみると、利用者が本当に必要としなければならない介護サービスは何か、といった視点などから、総合的に判断してくれる人が良いケアマネといえるのです。
どうやって見極めればいい?
それでは、どのようにして良いケアマネかどうかを見極めることができるのでしょうか。まず、ケアマネに質問を投げかけてみましょう。ここで、きちんと利用者の立場から考えて親身に回答をしてくれるかどうか判断するのです。
それだけではなく、マイナスになるような部分については、きちんと注意してもらえます。誰でも注意をすれば、された側はあまりよく思わないため、できればケアマネも注意したくないはずです。しかし、利用者を思えば、注意もできるのでしょう。
あなたの接し方でも変わるかも
先程少し触れましたが、ケアマネも1人の人間です。職業としてきちんと実行するにしても、好ましくない利用者への対応は自然と出てしまうもの。
ご自身のケアマネへの接し方はいかがでしょうか。あまりよくない接し方の場合、ケアマネからの仕事もそれほど親身にならず、専門家のビジネスとして最低限を行うにとどまる場合もあるのです。
そのため、機会的に作業するといった悪いケアマネの典型的な態度を感じた場合、ご自分のケアマネへの接し方を改善するだけで、次第に取り組む姿勢を変えてくれるかもしれません。
ただ、良いケアマネでもどうしても合わない場合があります。その場合は、ケアマネを変更してもらうこともできることを留意しましょう。
変更を希望する際には、具体的に何が合わなかったなどといった理由をはっきりと明示するようにします。
ケアマネ次第で状況が好転することも
ケアマネは、利用する介護サービスについてなど、さまざまな点から判断します。その際に、きちんと利用者の立場に立つなどして計画等を立てられるケアマネが良いケアマネといえそうです。
もっとも、あまり良くないケアマネだと印象を受けたとしても、他の利用者にとっては良いケアマネの場合もあります。この場合は、ご自身の態度などで損をしている場合も。
ケアマネを一方的に良いケアマネ・悪いケアマネと判断し、時には変更してもらうというだけでなく、ご自身のケアマネへの態度も振り返ってみることをおすすめします。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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