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要介護度が高くなってくると、在宅での介護が難しくなって介護施設へ入居しなければならないことになります。しかし要介護度が高ければ高いほど、一度介護施設に入居してしまうと在宅復帰が難しくなってしまいます。——そうなった時に、後々厄介になってくるのが、相続やリビング・ウィル(生前意思)の問題です。

このような問題が社会問題としても取り扱われる中で、最近になって、残された遺族が、本人が亡くなってから苦労しないように「エンディングノート」というものが書かれるようになってきました。このエンディングノートとは一体どのようなもので、どのようなことを書けば良いのかということについて解説していきます。

エンディングノートとは

エンディングノートとは、人生の終末期に、残された人生を自分らしく生きるために終末期の計画やリビング・ウィル、自分の死後に遺族へ依頼したいことなどを記入するノートのことです。

もともとは、自らの人生を振り返る『自分史』のような役割を持っていたエンディングノートですが、最近は「終活」ブームと共に、様々な役割を持つようになってきました。

例えば、自分が意識不明の状態になった時に、どのような治療を望むのかという「リビング・ウィル」を書いたり、遺族が遺産相続などで揉めないように、苦労しないように様々な情報を記載したりすることがあります。

相続税を計算する時に、遺産総額を算出する必要がありますが、遺族が本人の持っている銀行口座を全て把握しているわけではないという場合もあると思います。このため、まとまった情報がなければ遺族が非常に苦労することになってしまう―—というのはよく聞く話です。

こういった問題が発生しないように、エンディングノートにまとまった情報を記載しておくことで少しでも遺族の負担を減らそうとすることができるのです。

なぜ介護施設入居前に書くべきなのか

介護施設に入居してしまうと、なかなか自宅に帰る機会がなくなってしまいます。介護医療院などに入居するような、医療ケアが必要な高齢者であればなおのことです。

自宅に帰れない状態でエンディングノートを書くというのはなかなか難しいです。このため、施設入居前にある程度のことは記載してもらっておいたほうが良いでしょう。

エンディングノートにはどのようなことを書くべきなのか

エンディングノートは、法的な効力を持つ書類ではないため、特にフォーマットは決まっていません。文房具店や書店で販売されている市販のものを利用することもできますし、パソコンのWordなどを利用して記入することもできます。

形式も自由であるため、「どんなことでも書いて良い」のがエンディングノートです。しかし、逆にどのようなことでも書いて良いとなると、書くことに迷ってしまいますよね? ということで、エンディングノートに書いておくと良い内容をまとめてみましたので、参考にしながら作成してみてください。

財産のこと

財産のことは、没後すぐに遺族が行動を起こさなければならないものですので、ある程度の情報はエンディングノートで整理しておくと良いでしょう。——しかし、注意すべきはエンディングノートが法的な効力を持たないという点。このため、誰にどれくらいの遺産を配分するか…などは、遺言書のように法的な効力を持つ書類に書き記しておきましょう。

具体的には、以下のようなことを書いておくと良いでしょう。

医療のこと

現在は医療が発展したおかげで、意識がなくても命をつなぎとめる延命治療というものが行われるようになりました。この延命治療を希望するかしないかは、本人の意思を確認できない場合、家族が行わなければなりません。重い決断を迫られるわけです。この他にも、以下のようなことは記入しておくと良いでしょう。

葬儀のこと

自分の死後のことを考えるというのは、これまでタブーとされてきましたが、昨今はこれまでの慣習にとらわれない葬儀の内容も多くなってきました。いわゆる家族葬や密葬というものです。どのような葬儀を希望するか、どのような墓に入りたいかということは、遺族も事前に本人の意思を知っておきたいと思うはずです。

家族へのメッセージ

私達は、近くにいる人間だからこそなかなか面と向かって言えないこともあります。また、言葉というのはその時にしか残りませんが、文章というのはずっと残り続けます。家族や友人に対して思い出話や最後に伝えたいことなどのメッセージを残しておくと良いかもしれません。

まとめ

上記では、介護施設入居前に書いておきたいエンディングノートについてご紹介してきました。しかし、エンディングノートの形式は自由です。この他にも遺族のために残しておきたいこと、自分のために書き記しておきたいことなど、皆さんが良いと思うエンディングノートの作成を促してみてください。要介護者が残りの人生を自分らしく送れるように支援してあげましょう。

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田中 晴基

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