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介護事故対策から見る介護施設の選び方

最終更新日2019年06月11日11:50

いかなる現場でも事故は必ず起きてしまうもの。どれほど対策を練り、設備を一新したとしても、事故を100%避けることはできません。特に介護と事故は背中合わせの関係にあり、食事をすれば誤嚥の危険が、リハビリをがんばればがんばっただけ転倒や転落の危険がついて回ります。

それでも介護施設では、利用者の健康と安全を守るために、事故を未然に防ぐ様々な対策がされています。事故対策への取り組み方と事故が起きてしまった時の対処の仕方からは、その施設の真摯さや丁寧さといった本質が見えてくるといえるのではないでしょうか。

ご自身やご家族が利用する介護施設を選ぶ時は、事故対策への姿勢から候補を絞りこんでいきましょう。

介護現場の現状

慢性的な人材不足

平成29年度現在、介護事業所が感じる従業員の不足感(「大いに不足」「不足」「やや不足」を合計したもの)は、訪問介護、施設介護をあわせて全体の66.6%でした(※介護労働安定センター『平成29年度「介護労働実態調査」の結果』を参照)。

また同年の有効求人倍率も全職業が1.50倍であったのに対し、介護分野に限ると3.50倍となっています(※厚生労働省『職業安定業務統計』を参照)。

介護の現場における深刻な人材不足は、これらの数字からも読み取ることができるでしょう。

人材不足によって介護事故は増加する

人材不足は介護の現場を圧迫します。介護保険法に定められている人員に達していなければ介護事業を縮小、休止、最悪の場合は事業の取り消し処分(事業所の閉鎖)に追い込まれる可能性もあるのです。

最低限の人員確保ができていても、思うように有給休暇が消化できなかったり、残業を強いられたりする環境ではスタッフは疲弊し、介護現場での注意力の低下につながります。

加えて介護スタッフには、スキルアップのための研修やアセスメント(利用者の希望や症状から、どのような介護の仕方が求められているかを導き出した情報)を共有する時間も必要です。人材が不足するとこうした時間の確保さえ難しくなり、介護の質の低下を招きます。

介護者の疲労と余裕のなさの皺寄せは、介護ミスという形で利用者が被ることになるのです。

介護施設における事故の内約

平成30年に介護労働安定センターから公表された「『介護サービスの利用に係る事故の防止に関する調査研究事業』報告書」によると、介護施設で発生した人身事故(利用者自身が死傷した事故)のうち84.5%が転倒・転落・滑落となっています。つまり転倒・転落などを防げれば、介護事故の大部分をなくせるのです。

転倒・転落・滑落事故がどのような状況下で発生したかの内訳は「他の利用者を介助中」が15.9%、「見守り中」が12.9%、「目を離した隙」が8.0%となり、合計すると36.8%を占めています。他の利用者を介護していてスタッフが手を離せない状況や、スタッフの目が届かない死角ができる状況下で事故が起きやすいことが読み取られます。

また、同報告書によると、「歩行に関する介助の必要性があるにも関わらず、利用者に先に行動されるためにバランスを崩したり、介助者に対する遠慮から独自で行動したりすることで発生するものが多数報告されている」そうです。これは介護者と被介護者の人間関係に起因した事故だともいえるでしょう。

介護スタッフに求められること

介護事故を予防するための最も効果的な対策は、被介護者の行動を抑制することでしょう。安全と効率を優先するあまり、この方法を採用してしまいたい気持ちも介護経験者ならば誰もが理解できるところです。

しかし、行動の抑制をしてしまうと、被介護者は自尊心が傷つき、不信感を募らせてしまいます。認知機能が衰え始めた方であれば、自分の希望や意見を思うように言葉にできず、結果、激しく抵抗したり暴力行為に及んだりすることもあるかもしれません。力の強い利用者の抵抗は介護スタッフのけがにもつながりかねず、利用者・スタッフ共に危険にさらされてしまいます。

反対に利用者の希望のままにふるまってもらうと、事故の心配も介護の手間も増えてしまうかもしれません。しかし被介護者が心穏やかに過ごせるようになると、介護する側の申し出も聞き入れてもらえるようになります。他の利用者の介護をするために待っていてほしい時にその旨を伝えて待っていてもらえれば、目を離している間の危険も減るでしょう。信頼関係が築ければ遠慮などせず、一人で動こうとすることもなくなるのではないでしょうか。

物理的な介護と違い、利用者との信頼関係を築きあげる作業は時間と忍耐を要します。しかし一見遠回りに見えるこの方法こそが最も確実な事故予防になり、介護の現場に携わる方々に求められる重要なスキルだと考えられます。

介護施設の見極め方

介護を必要とする方々は、一人ひとりが症状も性格も異なり、必要としている介護もまたそれぞれ違うため、一律で同じ介護を行うことなどできません。一人ひとりに合わせた最適な介護を行うためには豊富な人材の確保が不可欠です。
しかし多くの介護施設では、限られた人員で限られた時間内に業務を遂行するために、慌ただしく画一的な対応になってしまいがちな現実があります。そのような施設では深刻な人材不足が背景にあることでしょう。

反対に人材が確保されている施設では余裕が生まれ、最低限の業務以外でも介護スタッフが利用者と接する時間を設けることが可能です。接する時間が長ければ長いほど、利用者への理解を深められます。理解が深まると信頼関係に発展し、利用者も穏やかに過ごせる事故の少ない環境づくりにつながります。

その施設が人材を確保できているか不足しているかを見極めるには、以下のポイントを確認してみてください。

見極めポイントその1……スタッフの表情

最も端的に分かりやすいのはスタッフの表情です。介護スタッフがにこやかに利用者に話しかけている姿があれば、おそらくその施設は人材に余裕があり、安心できる場所です。

反対に介護スタッフが利用者の目を見ずに、口頭だけで説明して決められたスケジュールどおりに行動させているようであれば、その施設のスタッフには余裕がないと見ていいでしょう。超過労働または人材不足などが不安視されます。

見極めポイントその2……責任者の態度

介護士長や施設長など、責任者の人柄で組織が一変することは珍しくありません。責任者に熱心さがあるか、横柄さを感じないかなどのほか、スタッフへの接し方も観察してみましょう。責任者からの指示にスタッフがびくびくしていたり、怒鳴られていたりしたら施設全体の雰囲気はぎすぎすしていると判断してもいいかもしれません。

見極めポイントその3……介護の仕方

介護には、被介護者がしようとしていることを先回りして代理する介護と、被介護者がしようとしていることを後ろから支えて手伝う介護があります。その行為の内容にもよるのでどちらが良い悪いというものではありませんが、人によっては先回りされるのが嫌だという自立志向の方もいるでしょう。

これは施設の方針と利用される方の性格にもよるので一概にはいえませんが、介護スタッフが利用者に対してあまりに先回りばかりしているようであれば、安全対策が行き過ぎているかもしれません。自立志向の強い方には居心地が悪く感じてしまう可能性があります。

そして人材不足にあえいでいる施設では、時間節約のために先回りする介護に偏りがちになることもここに追記しておきます。

設備や紙面の言葉よりも現場の雰囲気を

ご自身やご家族が利用する介護施設を選ぶ時は、実際に候補の施設に足を運び、雰囲気を感じ取ってみてください。介護スタッフの表情、利用者への接し方、利用者の表情、責任者の人柄など、現場で過ごしている方々を観察することが大切です。

施設の設備や新しさよりも、その中にいる人々次第で快適さは全く異なります。決して紙面の数字や売り文句ばかりに惑わされず、自分の肌感覚を信じて相性のいい快適な施設を選びましょう。

弊社担当のご紹介田中 晴基(介護施設スペシャリスト)
入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。

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