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ケアマネジメントに自己負担を導入するか否かのテーマは、以前から話し合われてきました。そして今、ケアプラン作成の有料化が本格的に検討され、議論になっています。2018年12月には、ケアプラン有料化を見据えた「給付の在り方」について、第8期介護保険事業計画が始まりました。2021年度にむけて、2019~2021年度中には審議会で是非を検討して、必要な措置を講じるよう厚生労働省側に求める内容が盛り込まれています。ここでは、ケアプランの有料化の意義について考えていきましょう。

ケアプランが有料化する!?

ケアプランは、高齢者らが要支援・要介護認定をされ、介護保険サービスを使う際に作成する介護計画のことです。このケアプランはケアマネージャーが作成し、訪問介護や通所介護といった介護サービスの種類や利用頻度などを定めます。
老人ホームなど施設に入所する際にも、このケアプランの作成が必要になるのです。ケアプランは利用者自身で作成することも可能ですが、一般的にはケアマネージャーや市町村の「地域包括支援センター」が、本人や家族の意向を聞き入れながら作成します。
作成にかかる費用は1万4000円ですが、現在は介護保険によりまかなわれているため利用者負担額はありません。しかし、2021年度に法改正されることによって、ケアプランは1割負担の患者さんであればひと月1,400円に有料化される見込みです。

なぜケアプランの作成は無料だったのか

介護サービスの利用には1~2割の自己負担があるものの、ケアプランの作成に関しては全額保険給付の対象となり、利用者の負担はありませんでした。ケアマネによるプラン作成や毎月の給付管理にかかる費用は、2016年時点で年間約4900億円にもなります。
日本の介護保険制度は介護保険サービスを利用すると、利用者の所得に応じて1~2割の自己負担が発生するのです。しかし、ケアプランにおいては制度発足当初より無料とされてきました。ケアプランの作成が「無料」になる理由は明確になっていないものの、高齢者がケアマネジメントサービスを積極的に利用できる支援として、負担を軽減したことが理由の1つになっています。

ケアプラン有料化によって何が変わる?

ケアプランを有料化してしまうことによって、今後何が変わっていくのでしょうか?

1つ目に「本当に介護が必要な人が利用控えをしてしまう」危険性があります。これはケアプランの有料化に伴うデメリットでもあり、注意しなければなりません。ケアプランはケアマネージャー以外に、自分で作成することも可能です。しかし、多くの方は介護についての知識がないため、ケアマネージャーに任せてしまいます。有料化に伴い、ケアプラン作成依頼を控えてしまうと、自分で作成しなければなりません。そうすると、介護自体の利用を敬遠する流れになってしまう可能性があります。

2つ目に「有料化することで、サービスの質を高める」狙いがあります。財務省では、ケアプランを有料化し費用を利用者負担にすることで、ケアマネージャーの業務をチェックするようになり、サービスの質そのものの向上につながるという考え。有料化すれば、民営化するのと同じように今以上にサービスの質が向上する可能性は高いです。ケアマネージャー間にも競争の原理が働くため、良いケアマネージャーが選ばれるようになり、質の向上につながります。

3つ目は「ケアマネージャー人材不足の解消」です。ケアマネージャーの受験者数、は近年減少傾向にあります。これは受験資格が前と比べて難しくなったことも要因の1つになっていますが、「激務のわりに収入が見合わない……」という、介護の現場で不満を抱える人が多いことも要因になっているのです。ケアプランの有料化に伴い、より優秀なケアマネージャーに対しては相応の地位が得られるようになるため、給与面や待遇面も以前に比べてよくなります。
給与面や待遇面がよくなれば、今よりも働きやすくなり、慢性的なケアマネージャーの人材不足を解消できるのです。

まとめ

ケアプランの有料化が行われると聞いて、さまざまな感情を抱いたのではないでしょうか?ケアプランが有料化すれば、ひと月あたり、1割負担の場合で1,400円程度の自己負担が発生してしまいます。しかしながら、上記で説明したとおり、メリットもデメリットも同時に生まれてくるので、そこも認識しておきたいところです。有料化することで、利用者側の意見が強くなりケアマネの負担が増えるのではという議論もあります。
今回のケアプラン有料化問題により、介護への意識を皆が持ち、本来の介護保険が目的としている「自立」を促進するということを考えるきっかけになればと思います。

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田中 晴基

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