
口腔ケア初心者でも気軽にできる!新しい口腔ケアシステムの流れを紹介!
投稿日 2019/01/08
最終更新日 2019/05/29
在宅介護で家族をみている人の大きな悩みの一つに口腔ケアの方法がよくわかっていないというのがあります。実際に口腔ケアの重要性は知っているものの、実践している口腔ケアは歯磨きくらいで効果があるのかわからないという人も多いです。そこで、今回は介護者が楽をできるような新しい口腔ケアシステムを紹介したいと思います。
口腔ケアの基本
要介護を受けている高齢者に対して行う口腔ケアには基本となる事項があります。
簡単
口腔ケアは万人が行います。また、年齢や性差がないのも特徴です。簡単に誰でも実践できなければ口腔ケアシステムとして確立しません。現状の口腔ケアで採用されている歯磨きも簡単な磨き方で誰でもできるようになっています。
安全
口腔ケアは医療の資格がない人でも行える必要があります。そのため、ケアを受ける人に危険が及ばないような安全性を持っていなければいけません。
有効
口腔ケアをしても、口腔内が清潔になり虫歯や歯周病予防効果がなければ意味がありません。しっかりと、口腔ケアの有効性を実感できる必要があります。
普遍性
普遍性とは、誰が実践しても同じ有効性があるということです。歯科医師や歯科衛生士が実践しても、医療系の資格がない人が実践しても効果に変化が出ないようにする必要があります。
経済性
例えば、1回口腔ケアを実践するのに1万円かかるとします。富裕層は実践できるかもしれませんが、一般的な家庭では1ヶ月に1回実践するのがやっとではないでしょうか。そこで、どんな家庭でも何度も実践できるように経済性に優れた方法でなければいけません。
口腔単位
口腔ケアは原則口腔単位で行います。奥歯や前歯など歯単位で行うわけではないです。口腔内を全体的にケアできる方法にしなければいけません。
従来の口腔ケア
従来、口腔ケアを行うにはどのような過程を踏むことが多かったか振り返っていきます。
入れ歯のケア
要介護認定されている高齢者が入れ歯を使用している場合は、入れ歯のケアを行う必要があります。入れ歯のケアには入れ歯専用のブラシや入れ歯洗浄剤を使用します。入れ歯専用のブラシというのは、歯磨きで使用するものよりも柔らかい毛先になっています。入れ歯洗浄剤は、酵素を使用して入れ歯に付着している汚れを浮き上がらせて落としてくれます。
歯磨き
歯磨きは一般的な口腔ケアです。しかし、従来の口腔ケアでは歯ブラシだけを使用して歯磨きをしている人が多いのではないでしょうか。
新しい口腔ケアシステム
今回紹介する新しい口腔ケアシステムは3ステップで構成されています。
口腔粘膜の汚れを落とす
最初は口腔粘膜の汚れを落とします。柔らかいブラシを使用して、マウスウォッシュ剤で口腔粘膜全体を磨くようにしましょう。使用するマウスウォッシュ剤はノンアルコールのものを使用します。
舌の汚れを落とす
次は、舌の汚れを落とすために舌ブラシを使用します。舌は奥から手前にかけて動かすと嘔吐反射を抑制できます。
歯の汚れを落とす
最後に歯の汚れを落とします。使用するのは手用の歯ブラシではなく、電動歯ブラシを使用します。電動歯ブラシを使用することで、普遍性を確保できます。
高齢者の介護で疲れるのは介護者
高齢者の介護を日常的にしている家族や介護者が一番疲れてしまいます。その中で、口腔ケアもしっかりしなければいけないとなると苦労は計り知れません。できるだけ、口腔ケアにかかる負担を少なくして欲しいという思いから編み出された口腔ケアシステムです。実際に、この口腔ケアシステムを採用して介護者の負担が減少したというデータも取れています。高齢者の健康を守るためにも、介護者の負担を少なくするためにもこの新しい口腔ケアシステムを採用してみてはいかがでしょうか。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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