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介護施設ではどのような事故が起こっているのか

最終更新日2019年06月11日11:48

高齢者を介護する際に気をつけなければいけないことの一つに、事故の防止があります。介護を必要とする方は体力や認知機能が低下しており、予想外の行動をすることも少なくないからです。健康な方が意識せずに行っている動作が高齢者にとっては困難なことになっていたりするため、移動時のお手伝い一つとっても正しい介護の知識が要求されます。認知症を患っている方の介護はさらに難しく、そもそもなぜ移動しなければいけないのかを理解してもらうことから始めなければならないかもしれません。そして、例え知識と経験が豊富な介護施設のプロの方であっても、こうした事故を100%回避することは非常に難しいのが現実です。

介護施設で起こっている事故

平成31年3月に厚生労働省より発表された、『介護老人福祉施設における安全・衛生管理体制等の在り方についての調査研究事業(結果概要)(案)』によると、介護施設では以下のような事故が多いといいます。

① 転倒・転落

事故内容としては突出して多いのが転倒や転落、滑落です。歩行時、入浴時、車いすやベッドから移動する際に発生しやすく、骨折して入院加療が必要になることもあり、重大化が懸念されます。

② 誤薬

間違った薬を飲んでしまうことです。投薬時刻や薬の種類は介護施設側で管理されていることがほとんどですが、施設側が誤って他の利用者への薬を提供してしまったり、利用者自身が手元に持っていて間違った分量や種類を飲んでしまったりする事故を指します。

③ 誤嚥

飲みこむ能力(嚥下)の低下により、口にした食べ物や飲み物が食道ではなく気管の方に入ってしまうことをいいます。窒息の危険や誤嚥性肺炎にかかってしまうこともあり、とても恐ろしい事故の一つです。

④ 異食

認知機能の低下により、食べ物や飲み物以外のものを口にしてしまうことです。

⑤ 離設

徘徊の末、介護施設から出ていってしまうことです。夜間に介護体制が手薄になった時や、昼間の移動時、出入り口を解放している時間帯などに発生しやすくなります。交通事故や施設外での転倒などの危険がつきまとい、注意しなければなりません。

⑥ 医療的ケア関連

点滴やチューブを利用者自身が抜き取ってしまうケースも報告されているほか、機器トラブルや、介護者による手技ミスなども含まれます。

⑦ 褥瘡(床ずれ)

自分で動くことが難しい方は、ベッド上や椅子に座っている間も体勢を定期的に変えてやる必要があります(体位交換と言います)。向きを変えるまでの時間が長すぎると(体位交換の回数が少なすぎると)、ベッドや椅子に接触していた部分の皮膚が圧迫や摩擦によって損傷してしまいます。特に骨ばった箇所は悪化が激しく、注意が必要です。

※『介護老人福祉施設における安全・衛生管理体制等の在り方についての調査研究事業(結果概要)(案)』より図表24『施設から市区町村への報告対象の事故種別(複数回答)を参照』

上記のほかにも、介助入浴中やその直後は重大事故につながる危険があり、細心の注意を必要とされる介護業務の一つです。浴室の床や浴槽内での転倒、入浴による血圧や呼吸状態などのバイタルサインの乱れ、多くの方が利用する施設内の浴場では感染症の危険もあります。

「介護ミス」による事故とはいうけれども……

これらの事故の原因としては、身体能力・認知機能の衰えによって利用者自身が招いてしまう「避けることができなかった事故」のほか、介護する側の不注意や経験不足よる「介護ミス」があげられます。「スタッフの方が目を離さなければ……」などと利用者自身や家族の方から、介護者や介護施設の過失を非難されることも少なくありません。
しかし全てが介護ミスといえるものなのでしょうか。

自立支援介護が招く事故リスク

例えば2018年より政府が掲げた「自立支援介護(要介護状態になりそうな方やなってしまった方に自立状態を維持、または自立状態に戻れるように支援する介護体制)」は、利用者の方にリハビリに励んでもらうことを推奨しています。車いすで移動していた方が、ご自身の足で立ちあがったり歩いたりしようとするのですから、当然、転倒の可能性が増加することは否めません。しかし安全のためにと利用者のやる気や自由度を抑制し、行動制限をかけてしまうのは、QOL(クォリティ・オブ・ライフ、生き甲斐・生活の質などと訳されます)の低下を引き起こします。介護者はQOLと利用者の安全のバランスを考慮して細心の注意を払いますが、それでも介護事故は起きる時は起きてしまうものです。

人材不足による避けられない事故のリスク

介護の現場が慢性的な人材不足にあえいでいることは周知のとおりで、複数人で行うべき業務が特定の人材に集中して課せられる現場も少なくありません。超過労働が業務の質を損なわせるのはどの職種でも共通です。介護の現場において特に重要な「見守り業務」が疎かになってしまうのは、物理的に利用者を見守る目が足りていないからと言えます。「ちょっと目を離した隙に」利用者が転倒してしまった、徘徊で姿を見失った、などの介護事故は、一人では見守りきれないほどの大人数を一生懸命介護しようとした結果とも考えられなくはないでしょうか。

「事故」とは呼べない「問題」も

介護施設における虐待やネグレクト

上記の「事故」とは異なり、介護者の故意によって利用者が被害を受ける「問題」があることも、残念ながら介護施設によっては起こっています。その最たるものが介護者による利用者への虐待やネグレクトです。
昨今のニュースでは、家族や近親者による虐待・介護殺人のほかにも、介護施設に入居中の利用者が、施設スタッフによって虐待を受けていたというニュースも散見します。
そうした介護者による虐待やネグレクトが起こる背景には、介護者の疲労が最大の原因と考えられています。

人材不足と過労による介護スタッフの負担は重い

人材不足による超過労働は介護スタッフを追い詰めます。疲労が蓄積すると人は精神的にも余裕がなくなり、他人に優しく接することが非常に難しくなるものです。徹夜明けの時に耳元で大声をあげられたらイライラしませんか?そのような状況下でも「仕事」と割り切ってにこやかに利用者に接し続けられる方はどれくらいいるのでしょうか。思わず「うるさい!」と怒鳴ってしまったり、怒鳴らないようにと自制した結果がネグレクトと捉えられてしまったりすることもあるでしょう。
そしてこうした問題は、在宅介護でも起こり得ることです。

介護ミスだと糾弾する前に

どれほど事前に準備をしていても、人が関わる限り事故は必ず起こり得るものです。在宅介護ではもちろん、プロが働く介護施設であってもそれは同じといえるでしょう。
介護施設で起こっている事故は、在宅介護でも起こっている事故と同じ内容のものがほとんどです。仕事で細心の注意をはらっていたとしても、一切のミスが完璧な人なんていません。人的ミスを増やさないためにも、介護の現場の働きやすさを是正し、超過労働を改善していくことこそが、介護施設における事故の防止を促す最善の方法と考えられます。政府主導による人材不足の早急な解消を切に願うばかりです。

弊社担当のご紹介田中 晴基(介護施設スペシャリスト)
入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。

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