
尊厳を守る!自宅で晩年を過ごすことは理想なのか!?
投稿日 2015/11/23
最終更新日 2015/11/23
医療機関、介護施設、自宅など選択肢は様々ありますが、本人が在宅療養を希望するのは、5割近くまで達していましたが、逆に家族の意見では自宅療養をさせたい人は2割にとどまりました。
依然より言われてはいましたが、こう数値となると理想論では語りきれない介護の現実が浮かび上がったように感じます。
調査結果の具体的な数値は、本人が長期療養を希望する場所として自宅を選んだ人が49.2%、続いて医療機関で25%、介護施設は9.3%です。一方家族が希望する場所は医療機関が33.4%、自宅が21.9%、介護施設は21.8%となっています。
本人の意思を度外視
介護にあたって、必ずと言っていいほど問題となるのが本人の意思を尊重できているのかという点です。尊厳を守ることが介護の大前提であるにも関わらず、今の介護は介護者の都合になっているケースが少なくないようです。もちろん介護する側の都合もあるでしょう。しかし、介護される側つまり本人も人間です。自分の意思を持ち自分で決定して生きていく権利を有しています。家族がいくら施設入所を希望しても本人が拒否した場合、本来であれば本人の意思が絶対的決定権を持っていなければならないのです。
高齢者は「自分の最後は自宅で迎えたい」と思っている人がほとんどです。しかし家族を気遣い、迷惑をかけたくないからとまるで自分の意思のように介護施設や医療機関にて過ごす決定をしている人も少なからずいます。本人の言葉だけでなく、言葉の本質に気づいてあげることが、尊厳を守ることにつながるでしょう。
家族が抱える介護負担
2025年団塊世代のすべてが後期高齢者となり、超高齢化社会に突入すると言われています。具体的には4人に1人が高齢者という状況に陥ります。単純計算で、3人で1人の高齢者の介護をするということになります。核家族化が進んでいる現代、すべての高齢者がそんな高待遇な介護を受けられるわけではありません。もちろん子供もその1人に含まれています。まったく高齢者のいない家庭もあれば、2人で1人、さらには1人で1人の介護を担う家庭もあります。そしていわゆる老々介護という現実も忘れてはいけません。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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