介護認定を受けた高齢者は介護保険のサービスを利用します。
そして介護保険のサービスを利用しながら心身の機能の維持・向上を目指していきます。



しかしサービス提供事業者も様々であり、機能の維持・向上を目指しているところもあればただサービスを提供しているというところまで差があります。


そこである県では、サービスを利用している要介護者の要介護度を下げることができた場合、100万円の奨励金を出すという制度を作りました。
果たしてこれが良い効果をもたらすのか疑問が残ります。

今回の奨励金の内容とは

要介護度を改善したら奨励金!? ある県での新制度についてのイラスト
今の介護保険制度では、要介護度が高いほど介護報酬が高く設定されています。

そのため、要介護度が低い高齢者ほど事業者側の収入は少なくなるのです。しかし介護保険制度では、要介護状態を悪化させずに機能の維持・向上を図ることを目的としています。このように介護報酬と介護保険の基本的な考え方にずれが生じているように感じます。


身体的・精神的に機能回復があり、要介護状態が良くなった場合、本当は喜ぶべきところなのですが
介護報酬は下がってしまうため複雑な思いを感じるでしょう。


それであれば介護度が高い高齢者を対象としてサービスを行っている方が介護報酬は下がらないことや機能回復を図るためのプログラムをせずに淡々とサービスを提供している方が良いと思ってしまう事業者もいるのかもしれません。


そういった事業者の考えを改めるとともに奨励金を出すことで介護事業者に要介護状態を改善させるという目的を今一度持ってもらうためにも意味があることなのかもしれません。

要介護状態を改善する

介護業界は常に人手不足です。
そうした中、機能回復に対して人員を確保して対応できないところも多いのが現状ではないでしょうか。
そして人員不足ではただサービスを提供しているだけ、といったところも少なくないでしょう。


しかし介護保険の本質は機能の維持と回復を目的としていますので、この考え方は間違っています。
介護保険サービスを利用することにより、リハビリや精神的な面での援助を受け、機能回復に努めなければなりません。


かといって奨励金だけで動きが変わるかと言われれたらはっきりと「はい」とは言えないのでは。
まずは十分な人材確保が求められています


現在でも人員不足の事業所でも積極的に機能回復に取り組んでいるところもあるでしょう。
そう言ったところの取り組みをもっと発信していく方が奨励金よりも効果があるような気がします。

まとめ

介護職というのは誰でもできることではありません。
介護の専門職として携わっているはずです。

専門職であるからこそ機能回復に関してももっと知識を持ち、積極的に関わる必要があるのです。


しかしその考えを持っている人が少ないように感じます。
ただ身体介護をしていればいった考えを持っている介護職も実際にいます。

そうした人に対してはもちろん、介護職に対する専門的な知識を付ける場をもっと増やして欲しいと思います。

また介護職というプライドを持って介護をして欲しいなとも感じました。