年を重ね、人間的に丸くなった高齢者を「好々爺」と呼びます。字面からも分かるように、荒々しさのない「優しいおじいさん」というイメージです。ところが、近年問題視されているのが、好々爺とは正反対の「キレる高齢者」です。テレビやネットでも度々取り上げられていることから、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

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高齢者がキレる理由

キレる高齢者」には、下記のような特徴が挙げられます。

・暴言を吐く。
・暴力的な振る舞いをする。
・何かとクレームをつける。
・他人の意見を聞かない。

これらの特徴は、一昔前なら若者を対象としていたのですが、それが今では「高齢者」に対し用いられているのです。

法務省の「犯罪白書」によると、60歳以上の高齢者による暴力事件は、この20年でなんと1万件以上増加しているとされています。

高齢化社会といわれるように、高齢者の人口が増えてきたことも理由の一つと考えられるでしょう。

また、早すぎる時代の変化についていけない高齢者が、そんな自分を受け入れられず、何とかしたいという気持ちの焦りから「キレる」という行動を取ってしまうのかもしれません。

「キレる高齢者」は特に男性が多く、彼らが若い頃にイメージしていた「尊敬される高齢者」と自分の扱われ方のあまりの違いから、感情が抑えられず犯罪を起こしていると推察されます。

原因は能力の低下?

一方、脳科学的に側面から考えると、「キレる高齢者」の増加は、特別なことではない自然なことらしいのです。

「怒り」という感情は、脳の「大脳辺縁系」で生まれ、「前頭葉」で制御されます。しかし、前頭葉は加齢により機能が低下することがあるため、昔は抑えることができた怒りでも、年齢を重ねると制御できなくなるのです。

また、年をとれば耳が遠くなったり視力が落ちたり、記録力も衰えるので思うような行動が取れなくなり、苛立つ機会も増えるでしょう。

つまり、身体機能の低下が原因で怒りやすくなることに加え、脳機能の低下により怒りが抑えられなくなった高齢者が「キレる高齢者」の正体なのです。

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キレないために

怒りを抑えることができないと、最悪の場合犯罪を起こしてしまうことに成りかねません。

そうならないために、怒りをコントロールする術を身に付ける必要があります。

怒りと上手に付き合う「アンガーメネジメント」という方法によると、6秒間辛抱できれば、怒りは抑えられるそうです。この6秒という時間は、怒りのピークと呼ばれており、前頭葉が怒りを納めるのに必要な時間と考えられています。つまり、たった6秒で、怒りを収められるのです。

怒ると血圧が上がるので健康面から考えても良くないですし、突発的な犯罪を起こしてしまう可能性もあります。これから先穏やかな人生を送るためにも、社会や若者たちと上手に付き合いながら、特に男性の方は意識して感情と付き合っていきたいですね。

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