
グルテンフリーは寿命を縮める!?健康な食生活とは
近年、特に関心を集め注目されているダイエット方法の一つに「グルテンフリー」という食事法があります。欧米ではすでに一般的なものとして認識されており、世界的にもグルテンフリーの食材が流通しています。イタリアでは、病院などの公共施設ではグルテンフリーの食事を提供するよう法律で定められているほどです。
一方で、日本ではまだそこまで認知されておらず、一部の健康志向の人が実践するにとどまっています。では、そこまで世界的に普及しているグルテンフリーとは、どんな食事法なのでしょうか。
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グルテンフリー食事法とは?
グルテンは小麦、大麦、ライ麦に含まれるタンパク質で、水を加えてこねることで形成される、パンやパスタ、ラーメン、ピザ、ケーキ、クッキー、うどんなどの食品を作る上で欠かせない成分です。近年、グルテンにアレルギーがある人や、分解・消化する酵素を持たない人が多く存在することが分かってきました。
ジョコビッチ選手は、体内に入ったグルテンを外的とみなし自身の小腸を傷つけてしまう、セリアック病という自己免疫疾患を患っていました。そこで、グルテンを含む一切の食べ物を摂らない「グルテンフリー」食事法に変えたところ、それまで悩まされていたさまざまな症状が改善。劇的にパフォーマンスが向上した結果、3つのグランドスラムを制し、世界ランキング1位を獲得しました。
グルテンフリーは、炭水化物を避ける糖質制限と混同されがちですが、その目的や食事法が異なります。
主にダイエットを目的とした糖質制限とは異なり、グルテンフリーは本来アレルギーや酵素といった、体質の問題に合わせた食事法です。
また、グルテンフリーで気をつけるのはグルテンのみなので、糖質制限では忌避される米や芋類、砂糖などは問題なく食べることができます。そのため、グルテンを含む小麦粉の代用として、米粉を使う人もいるそうです。
食生活で気をつけることは
そのため、特別グルテンを制限する必要のない人がグルテンフリーの食事をしても、期待している効果が現れるとは限りません。逆に、極端な食事制限により栄養バランスを崩してしまい、体調を悪くする可能性すらあるのです。
現在「グルテンフリーブーム」といえるほど、グルテンフリー食事法が流行しており、グルテンにより不調が起こる「グルテン関連障害」ではない人までグルテンフリーを実践しています。
つまり、本来制限する必要のないものを積極的に制限しているのです。
その行為が身体に良いものであれば賛同できるのですが、効果は確認できないそうです。それどころか、ある研究によれば、グルテンは有益なものであるということ。障害がないにも関わらずグルテンフリーを実践している人は、積極的に身体に良いものを遠ざけているのです。また、病気を引き起こすほどではないものの、一説によればグルテンフリーは腸内細菌の異常を引き起こすとされています。
こうした事実から、体質に合わない食材を遠ざけることは健康に良いものの、ブームに乗って無闇に食生活を変えるのは、逆に健康を害する可能性があることを認識する必要があるといえるでしょう。
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何事もやりすぎはよくない
グルテン関連生涯の人は、グルテンを含む小麦粉を食べられないため、代わりに肉や魚、卵、大豆などを積極的に摂ることでタンパク質を補うなど、食生活を工夫しているそうです。
グルテンフリーを実践するなら、まずは検査で自分の体質を確認することからはじめましょう。検査の結果、グルテン関連生涯であることが判明したなら、積極的にグルテンフリー食事法を取り入れるべきです。しかし、グルテンを摂取しても問題ないのなら、グルテンフリーに拘るべきではありません。
ジョコビッチ選手のようにグルテン関連障害の人がグルテンを避けるのは、アレルギー食品の観点からすれば当然のこと。有名人が実践したことで劇的な効果が現れたとしても、それはその人の体質にあっていたからに過ぎないのです。
健康のための食事法を実践して健康を損ねたのでは、正に本末転倒。ダイエットのために特定の栄養素を制限するのは危険です。自分の体質にあったバランスのよい食事を心がけましょう。
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