
糖尿病よりフレイルが深刻な現代の高齢者
投稿日 2016/04/21
最終更新日 2016/04/21
75歳以上の後期高齢者は糖尿病などの生活習慣病より重視しなければならないもの、それが虚弱化、フレイルのことです。
初めて聞かれる方も多いと思いますが「フレイルの対策こそが高齢者の介護が必要となる要因」と厚生労働省研究班が発表しています。高齢者と「フレイル」の関係、なぜ糖尿病より深刻なのかお伝えしていきたいと思います。
フレイルとは?
「フレイル」とは虚弱の事。食が細くなって栄養不足、疲れやすくなる、それに伴い体重が減少、活動量の低下、そして認知機能の低下にも繋がります。介護状態にはなっていないが健常者の方よりは調子が悪い状態。この中間の状態を「フレイル」と呼びます。健常者が風邪にかかった場合、数日で自然に回復していくものですよね。しかし、フレイル状態の方が同じ風邪にかかってしまうとふらつきがひどく転倒をしてしま事や、意識混濁状態になり入院の必要があるような状態にまで起こりやすくなります。
高齢者は糖尿病よりフレイルが深刻
今、高齢者の糖尿病の増加は問題になっています。
しかし厚労省の研究班は75歳の後期高齢者を分析した所、介護状態になった要因を調べると「フレイル」からが50%以上、糖尿病などの生活習慣病が約30%と「フレイル」からの介護状態へと移行していまう事の方が高いことがわかったのです。
フレイルの保健指導2018年から全国展開目指す
後期高齢者の最重要保健指導は「フレイル(虚弱)」対策を行う事である。と厚生労働省研究班は発表しました。後期高齢者向けの保健指導として虚弱体質のチェックリストの作成、栄養士の訪問指導などを挙げ、有権者検討会で更に具体策を練り、2018年度からの全国展開を目指す方針です。
まとめ
「フレイル」聞きなれない言葉で新しい病名かと思いましたが虚弱の事だったのですね。病気が発覚して介護状態になってしまう場合は予測がつかない場合も多いことでしょう。しかし虚弱の場合だと食事の量が減ってきたり、最近なんだか元気がなくなってきたようなと、周りが気づいてあげることも出来るかと思います。そんな時にすぐに指導を受けれる場所があれば介護状態になる前に防げることも多くなるのではないでしょうか?少しでも介護状態が短く生涯を終わらせたいと考える人が殆どだと思います。その為にも予防医学をもっと重要視して考えていく必要性があるのだと思います。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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