
睡眠時間の平均は年齢別で違う?年齢間で起こる睡眠時差
投稿日 2016/08/12
最終更新日 2016/08/12
人間は人生の約1/3を睡眠に費やしています。1日の睡眠時間は平均6~7時間ですが、就寝している時間を年齢別に調べてみると大きな違いがあります。
一般的に「歳をとると早起きになる」と言われますが、単にそれだけが原因ではないようです。
年代別睡眠パターンをみてみよう
ヨーロッパの調査では、青年期は女性より男性の夜型傾向が強いのですが、45歳を過ぎるころから男性は朝型が増えてきます。そして55歳くらいになると男女逆転し、男性の朝方が増えているという結果があります。日本での調査でも同様の結果がみられています。男性は50歳以上になると急激に朝方が増えるのに対して、女性の朝方は緩やかな増加にしかすぎません。70歳以上になると、男性の夜型はごく少数なのに対して、女性は若いときのまま夜型で過ごしている人もかなりいます。
家庭内時差問題
このように、睡眠パターンには男女差があるのに、熟年になっても夫婦の寝室は一緒のままであることが多いです。そのため、夫婦どちらかになかなか眠れないという入眠障害を起こしている場合も少なくないのです。特に女性は50代からの入眠障害が増えています。入眠障害のため、慢性的な寝不足に陥っている人も少なくないのです。
睡眠不足が健康に及ぼす影響
近年の研究で、睡眠不足や質の悪い睡眠では、認知症を招きやすいという結果があります。他にもガン・高血圧・心臓病・うつ病なども睡眠に影響されると言われています。睡眠とホルモン分泌の関係性によりガン発病への影響があるようです。睡眠を促すホルモンの「メラトニン」は、性ホルモン分泌を抑制する働きがあります。不規則な睡眠によって、メラトニンの分泌は減少すると、性ホルモンの分泌が増加して、乳ガンなどを発症しやすくなります。また、深い睡眠に入ったときに分泌が高まる「成長ホルモン」には、傷ついた細胞を修復したり、免疫力を高めたりする働きがあります。睡眠が十分でないと、メラトニンと成長ホルモンの分泌を悪くし、ガンになるリスクを高めてしますのです。
まとめ
「朝型生活は健康にいい」というイメージを持ってしまいがちですが、そうも言い切れない事がわかりますね。自分の体内時計に合った生活が大切です。特に夫婦間で、生活パターンに違いがある場合は、それぞれの生活を見直してみましょう。そのうえで、寝室を別にするなど検討してみてはいかかでしょうか?
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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