近年、高齢者による交通事故増加の報道がされ、交通事故の防止の為の「認知症による免許停止」が、道路交通法改正の背景にあるようです。

[ad#adsense]

高齢者の交通事故が多い原因とは

運転経験が長い高齢者は「長い運転経験があるから大丈夫だろう」「ゴールド免許で無事故無違反だから大丈夫だろう」という過信もあります。

しかし、加齢による動体視力低下や集中力低下による、判断力の衰えへの認識があまりなく「大丈夫だろう」という考えが、とっさの判断を必要とする自動車運転では間に合わず、交通事故へと繋がってしまいます。

ベビーブーム生まれの人たちが高齢者となり、少子高齢化が問題になっていますね。そして若者の車離れで若年層の運転者が減少しています。そのため、交通事故の高齢者の割合が増加という一面もあります。

改正道路交通法の施行状況

以前は、3年ごとの免許更新の時と交通違反の人には「認知症検査が行われ」その結果次第で「認知症のおそれがある」と結果が出た人限定で、医師の診断が必要とされていました。
改正の道路交通法では免許更新の際に「臨時認知機能検査」と「臨時高齢者講習」が追加されました。また、免許更新の時だけではなく、「一時不停止」や「逆走」など、違反の人には臨時検査を義務付けます。

警察庁発表では

改正法が施行後、昨年の3月12日から今年の3月31日の約一年間の統計が発表されました。

検査を受けた75歳以上の高齢者「210万5477人」のうち、自主返納:1万6115人、更新せずに失効:4517人、「認知症のおそれがある」と判定のうち、1万6470人が医師の診断を受けています。

この1万6470人については以下の通りです。

内容 人数
免許取り消し 1836人
免許停止 56人
処分手続き中 1515人

それ以外の1万3063人は免許継続とはなりましたが、その内訳は

内容 人数
条件無し継続 3500人
6ヶ月後に診断書提出の必要あり 9563人

とされています。これらの状況を踏まえ、警察庁の有識者会議の報告書では、「自動ブレーキを搭載した車に限る「限定免許」の導入を検討するよう」政府に提言しています。

[ad#adsense]

身分証明はどうする?

運転免許証は、なにかの契約を交わす時に身分証明証としても便利ですよね?運転免許証が有効期間中の場合には、「運転経歴証明書」を発行してもらえます。もちろん運転免許としては使用できませんが、身分証明書として使用できます。(しかし、運転免許証が有効期限切れの場合は、対応できません)

日本認知症学会の懸念

日本認知症学会などの4学会から政府に声明が提出されました。
それは「実際の運転技能を実車テスト等により運転の専門家が判断する必要がある」というものです。

免許証の取り消しで運転中止した人は、生活範囲が狭まり「生活の質」の低下が懸念されるというものです。そのためにも、公共交通整備や、自動運転の技術の開発などによる「生活の質」を保証するべきだとしています。

当てはまったら黄信号!8つのチェック項目

認知症と診断があった場合は、免許返上が必須です。しかし、認知症の症状は緩やかな進行です。そのため本人だけでなく周囲も気づかない場合があります。免許証返納のタイミング見極めは難解です。

見逃してはいけない事故につながる行動8項目

いくら健康でいようとも、年齢を重ねれば若い頃に比べて体の色々な部分の機能が衰えていくことは必然です。
それを自覚せずに運転をしてしまうことが交通事故の一番の原因です。以下では、交通事故につながる8つの行動をまとめてみましたので、自分が当てはまっていないか、身近な人が当てはまっていないかということをチェックしてみましょう。

□行き慣れた場所で、道に迷ってしまい、焦りから事故を引き起こす
□運転経験の豊富さから、乱暴な運転をしてしまう
□軽度の物忘れによって、交通ルールを忘れてしまう
□認知症により、信号という存在そのものすら忘れてしまう
□視力が低下し、近くばかり見てしまい、危険察知ができなくなる
□脳機能の衰えによって判断能力が低下し、とっさの判断ができなくなる
□聴力が低下し、聞き慣れたエンジンの音が出るまでアクセルを踏んでしまう
□体力の低下により、疲労しているにも関わらず長時間の運転をしてしまう

この項目に当てはまらなければ安全!とは言えませんので、当てはまるものがなかったとは言っても過信は禁物です。交通事故の大半は、過信からくるものだと言われていますから、慎重さは忘れずに!です。

地方や過疎地の問題点

都市部には地下鉄やバスも1時間に複数本ありましょうが、地方や過疎地では交通手段が少なく不便です。その上地方では過疎化により、バスや電車の廃線が相次いでいます。バス停までの距離も遠く狭かったりで自転車移動も困難な場合が多くあります。特に山間部などでは坂道が多く、登り降りが多く商業施設が遠く自動車は不可欠です。

そのため、東京や大阪など都市部では交通インフラが整っている場合、75歳以上の免許返納率が5%強に対して、地方では返納率が1%台という実情です。

運転免許証を自主返納への特典

各自治体では、運転免許証自主返納した方への特典を設けています。(各自治体により相違があります。ご確認ください)

・タクシー、バスの運賃割引
・商品券の贈呈
・デパートでの商品割引、レストランの料金割引

今後の問題点は?

免許停止などにより、日常生活がままならなくなる高齢者の人たちが増加することは必至でしょう。交通事故の減少は国を挙げての大きな課題です。しかし、自家用車が担っていた交通手段が無くなってしまった地域では、今後の対策は早急な対策が必須事項です。

また、返納により運転を諦めざる負えなくなった、高齢者本人の気持ちを考慮し、個々にあった対応が大切です。
認知症により免許停止となり、返納した高齢者の移動手段の確保と同時に、新たな生きがいを見つけ楽しい日々を過ごしていただけるように、サポートしていくことへの検討をしましょう。

[ad#adsense]