長寿大国と呼ばれるようになり久しい日本ですが、平均寿命が延びたことで長くなった定年退職後の生活資金がある種の問題として取り上げられています。
厚生労働省による平成25年の調査では、平均寿命が男性80.2歳、女性86.6歳。公的年金需給開始年齢である65歳から、寿命を迎えるまでのおよそ20年の間、生活のための資金をどのように賄うのか、皆さんは考えたことがあるでしょうか?

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老後の生活資金への意識

2018年に行われたとあるインターネット調査では、60代の結果として老後の生活資金の収入源として、「労働による収入」と「公的年金」がともにほぼ半数という結果が出ています。この結果から、定年となる60歳以降の60代も多くの方がリタイアではなく働く時期と認識していることが分かります。70代になると「公的年金」がおよそ3分の2以上で一位、次いで「50歳までの貯金」が挙げられていました。60代とは違い「労働による収入」を挙げる人は減少し、年金と貯金の切り崩しによる生活を考えている方が多いようです。

また、現役世代に限定した「老後のための資産運用」の調査結果では、最多の答えが「興味はあるが行っていない」で全体の3分の1という結果になりました。「興味がなく行っていない」という答えと合わせて、6割近くの人が試算運用してないことが分かったのです。

こうした調査から、多くの人が老後に年金だけで生活しようと考えていない一方、老後に備えて何らかの資金運用をしている人が少ないことが分かります。

公的年金で受け取れる金額は?

サラリーマンの夫と専業主婦という夫婦世帯が、老後に受け取れる年金の月額は、基礎年金と厚生年金を合わせて、およそ22万円と算出されています。一方、老後の生活費は、2人世帯で平均月額約29万円といわれており、公的年金だけでは差し引き7万円ほど足りないことが分かるでしょう。支出が収入を上回っていることから、公的年金以外に収入がない場合、生活のために貯金を切り崩す必要があるのです。

では、年金需給開始から寿命を迎えるまでの間、公的年金以外にどれだけの資金があれば問題なく生活できるのでしょうか。

大まかに20年として計算してみると、およそ1,700万円もの資金が必要になると算出されます。つまり、老後に何の不安もなく生活していくためには、65歳の公的年金需給開始までに、約1,700万円を貯金しておく必要があるのです。
場合によっては介護費用などが上乗せされるので、この金額は必要再現といえるかもしれません。

老後に趣味やレジャーを楽しむためには、ここからさらに必要な費用が加算されます。生活保険文化センターの調査によると、「ゆとりある老後の生活費」は月35.4万円。その金額を20年必要とすると、ゆとりある老後生活を送るのに必要な資金は約3,200万円となります。

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老後に備えた準備が必要

ここまでの内容から、年金だけを頼りに老後の生活を送るのは、かなり難しいということをご理解いただけたと思います。

生命保険文化センターの調査によると、定年後のセカンドライフに不安を感じている方は実に8割以上。一時期世間を騒がせた、「消えた年金問題」が、年金への信頼を失墜させたことは、決して無関係とはいえないでしょう。とはいえ、ない物を嘆くよりも、残された時間可能な限り準備に費やす方が建設的・現実的といえます。

では、老後の生活資金は、どのように準備すればよいのでしょうか。

例えば、25年間欠かさず毎月積み立てるとしたら、1,700万円目指す場合は月5.6万円、3,200万円なら月10.6万円を貯める必要があります。この数字をどう捉えるかは人によりますが、短期間でどうにかしようと思わず、長い目で見て計画的に積み立てることで、無理なく積み立てられるのではないでしょうか。

また、年金制度を活用した、国民年金や厚生年金といった公的年金の上乗せや、元本保証されるタイプの金融商品を運用する方法もあります。
「増やそうと運用した結果、逆に減らしてしまった…」では、目も当てられません。老後の生活資金は、少しずつでも確実に貯蓄していくことを考えましょう。

老後を安心して迎えるために

年金の安全神話が崩壊し、定年後の悠々自適なセカンドライフは、計画的な準備なしには期待できなくなりました。

安心して老後を迎えるためには、自身で老後の費用を貯えておく必要があります。
大切な生活資金です。試算運用する場合は、リスクとリターンを比較して、無理のない運用で準備費用を貯めていきましょう。

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