介護職員から介護者への虐待の話題はニュースになることがありますが、介護職員へのセクハラについてはあまり話題になることはありません。しかし、介護職員で作る労働組合「日本介護クラフトユニオン」の調査で、介護職員の約7割が、利用者やその家族から暴言、暴力や性的嫌がらせなどのハラスメントの被害にあっていることがわかりました。

このハラスメントは、上司に相談しても改善されない、状況が変わらないケースが多く、日本介護クラフトユニオンでは対策の必要性を訴えています。

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介護職員へのセクハラの実態

2018年4~5月に日本介護クラフトユニオンの組合員約78000人を対象とし、解答のあった2411人から、74%の1790人がハラスメントを受けた経験があると答えています。そのうち94%が利用者や家族からの暴言、暴力、40%がセクハラに当たる行為を受けていました。介護中に「不必要に体に触れてくる」「性的な冗談を繰り返す」「性的な関係の要求」などセクハラ行為が見られています。このようなセクハラ行為の被害にあった職員の多くは強いストレスを感じ、ひどい場合は、離職や精神疾患になってしまった人もいるほどです。

ハラスメントの認識の差

「不必要に体に触れてくる」「性的な冗談を繰り返す」「性的な関係の要求」などセクハラ行為が、「認知症に伴う症状だから」と介護職員自体が我慢しているだけではなく、本人、家族もそのように認識してしまい、セクハラだとは思っていないことも少なくないのです。そもそも日本ではコミュニケーションの一つとして、挨拶がわりに男性職員が女性職員の肩や背中、ひどい場合はお尻を軽くたたくといった行為を見かけます。この行為は十分セクハラ行為に当たるにも関わらず、社会でもそうは認識されておらず、その結果が介護現場での、介護者から介護職員への行為につながってしまっているようです。

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上司の見解

ハラスメントを受けたにもかかわらず、被害にあった介護職員のうちの約8割もの人が上司や同僚に相談していますが、そのうちの約5割は相談後もハラスメントの状況に変化がなかったと答えています。上司の中には、「介護職員は、ハラスメントを我慢するのが当然」という風潮があることが問題をさらに大きくしているようです。

まとめ

介護職員へのハラスメントの被害は、犯罪とも考えられる行為もあるにも関わらず、声を上げることもできないケースもあるほど深刻です。今後は、法整備などのハラスメントを起こさない環境作りとともに介護職員への心のケアを行えるようにしていく必要性があります。

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