薬とは辛い症状を和らげ救ってくれる救世主のようなものですが、副作用の危険をはらんでいるのも事実です。
普段から大量の薬のを服用する高齢者にとって、薬の内容までは特に気にする方はあまり多くないと思いますが、このPPⅠの副作用は認知症進行の危険性が高いとして発表されました。

今回お知らせするPPIには認知症進行への副作用が潜んでいました。

PPⅠとは

危険な副作用!PPIの副作用で認知症が進行についてのイラスト
PPⅠとは、プロトンポンプ阻害薬(Proton pump inhibitor)の略です。

胃の壁細胞のプロトンポンプに作用し、胃酸の分泌を抑制する薬です。適用としては、消化性潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍)、Zollinger-Ellison症候群(en)、逆流性食道炎、ヘリコバクター・ピロリの除菌補助などに投薬されています。

高齢者にもよく処方される薬でもあります。

ドイツからの報告

現代病とも言われる逆流性食道炎ですが日本人には、あまり多い病気ではありませんでした。

食生活の欧米化やストレスなどから今では胃カメラで発見される一番多い病気と言われています。
この吐き気を伴う辛い逆流性食道炎に効果を発揮するのも胃薬の「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」というお薬です。

しかしこの薬に新たな副作用が報告されました。それが認知症発症の危険度が高いというものです。
ドイツ神経変性疾患センターが調査した結果分かったもので、認知症ではないの高齢者(75歳以)約7万人に対して調査をしました。
そして判明した事は、服用している人と服用していない人とを比較した結果です。それは認知症を発症する危険性が1.4倍も高いという結果です。
この結果は2月15日発行の米医学誌「JAMA Neurology」(電子版)にて発表されました。

調査報告

PPI服用2,950人、非服用7万729人の合計7万3,679人を対象に実施されました。

この調査は年齢や性別、持病などの調査に影響を及ぼしそうな事柄を排除しての分析した結果です。
その結果が認知症になる危険性は、服用していない人の1.44倍というものでした。認知症の予防にはこのPPIの服用を避けることで出来るといいます。

しかしながら、生物学的に証明するには、除外できなかったこともあるとしてPPIと認知症とがどの程度の直接的な原因となる因果関係があるかについてより研究が必要であるとしました。
現実的にはPPIを服用している高齢者は急増しています。
今回の調査で認知症発症リスクが高いことが判明しましたにも関わらず、PPIを処方され飲み続けている高齢者もいるのです。

こんな意見も・・・

日本の医師からの意見です。
「PPIを使用すること事により多くの疾患の治療や予防が可能になり、日本では内服の異論はあるかと思いますが、PPIは優れた薬剤で治療効果も高いということは間違いのない事実です。
酸分泌抑制薬の投与でほとんどの患者が治癒し、逆流性食道炎に関しては長期間にわたるPPIの投与が必要ですが、
大半の患者はPPIで治療可能です。」などの意見もあります。

実際のこのような意見もあることから、医師と患者ご本人とでじっくりと話し合いをし、長期的に服用は避けるなどの対策をとっていくなど、薬と上手に付き合っていく必要があることがわかりますね。