
音楽も治療になる?高齢者にとっての音楽の重要性
投稿日 2016/08/14
最終更新日 2016/08/14
音楽を聴くことで高齢者の治療になると言われています。実際に音楽療法と呼ばれる治療を認知症のケアの現場に取り入れている施設も多くあります。
音楽療法とは?
認知症の治療でも使われている音楽療法ですが、音楽を意図的に利用することで身体的・精神的な効果をもたらすことを目的としています。
また音楽療法は専門の音楽療法士が行っています。音楽療法士は解剖生理学から学び、治療を受ける人の状態を確認しながら治療を進めていくそうです。効果としては音楽に合わせて自然と身体を動かすことができ、楽しみながらリハビリができます。
他にも音楽に合わせて身体を動かすことは脳への刺激にもなること、音楽で情景を想像することで昔を思い出すことができるため記憶の維持向上ができることなどが挙げられます。
高齢者に効果的とされているワケ
実際に認知症の方に音楽療法を行っている施設では、様々な効果が得られています。音楽療法をする時にはその人の生活歴を確認し、その時期に聴いていた音楽をピックアップしていきます。そしてその音楽を聴くことでその時の情景を思い出し、更にその時の思い出を回想することができます。
自分の過ごしてきた人生を振り返ることは自己肯定につながるきっかけにもなります。認知症の方は徐々に記憶が薄れていくという不安の中で「自分はどうなってしまうのか」と考えています。思い出すきっかけに、聴覚を利用することで脳にとっても刺激となります。高齢者にとって自分の人生を振り返ることは大切な役割を果たします。
まとめ
音楽を聴くことは精神的にも癒されますよね。それはどの世代でも共通のようです。特に昔よく聴いていた曲であれば懐かしいと思うと共にその曲を聴いていた時の思い出も一緒に出てくるような気がします。
また歌いながら身体を動かすことは楽しく運動をすることができます。運動の機会が減少する高齢者に対しては曲を使った体操をすることがあります。
体操までは何もせずにボーっとしていた方でも曲がかかると身体を一生懸命に動かしている姿も良く見られます。このように1つの曲でも高齢者の気持ちや行動を変える効果があるということなので、ぜひ日常の中にも音楽を取り入れて楽しく生活ができるようにしていきたいですね。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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