
特養での看取りサービスを手厚くできれば…報酬の見直しへ!
投稿日 2016/10/04
最終更新日 2016/10/31
現在も看取りを行っている施設には加算が多くなっています。
望まない延命処置
看取りを行っている特養は全体の7割程度とされています。終の棲家として特養へ入所する高齢者も多くなっているのですが、看取りの態勢ができていない場合には体調の急変時に病院へ搬送され、処置を受けることになります。
病院へ搬送されてしまった場合、延命処置を希望していない時にも処置を受けてしまうケースも出てきます。そうすると高齢者自身が苦しむこともあり、また胃ろう造設をしてしまえば、また延命処置となってしまい命を長らえることになります。
高齢者自身が認知症の場合や寝たきりなどで意思疎通ができない場合でも、本人の意思を尊重することが求められます。しかし施設側が看取りを行っていない、入所時に体調が急変した時の対応について十分な話し合いがされていないとなると望まない延命処置を行うことになってしまいます。
特養は終の棲家でもある
特養は人生の最期を迎える機会も多い終の棲家としての機能も持っています。今ある特養では全体の約7割が看取りの態勢を整えているとのことです。一方、3割の施設が看取りを行っていないということになります。
特養ではどのような看取りが求められるのでしょうか。看取りとは特別な介護ではありません。日常生活の延長上の介護であり、その人の人生をその人らしく迎えることができるようにする支援を行うことと言えます。これはその人が何を望んでいるのかを尊重し、思い通りに残された人生を全うできるように支援をしていくことになります。
例えば口から食事を食べたいと思っている人に対して病院であれば誤嚥する危険があると食べさせることはないのですが、特養であれば誤嚥のリスクがあるとしても本人や家族と十分に話しをして本人が望めば食べさせることができます。これが正しいのかは分かりませんが、本人の意思を尊重するのであればよいのではと思います。
まとめ
介護を受けながら安心して日常の生活をできる特養ですが、看取りの態勢ができたらさらに安心して生活できる環境になると考えられます。そのためこれから特養における看取りの態勢が強化される必要があります。
また高齢化社会が進行し、特養への入居希望者も増加してくるでしょう。その時にも安心して住み続けることができるような環境を造る必要があるのではないでしょうか。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
関連記事
- 高齢化社会への対策とは?今、何をすべきなのか
今の日本は「少子高齢化社会」です。出生率が低下している中、高齢者の割合が著しく上昇しているので、2030年には、日本人口の3分の1が高齢者になると言われています。これを2030年問題というのです。当然
詳しくみる - 介護人材不足解消へ……コミュニケーションロボットの活用は介護現場をどう変えるか?
介護現場では人材不足が深刻です。介護施設の6割以上が人手不足を感じています。労働条件の緩和など介護現場では働きやすい環境作りに取り組んでいますが、人材不足の解消にはつながっていません。そこで介護者の代
詳しくみる - 体を温める冬の食事7選 冷えを解消するために
冬が近づくに連れて、温かいものが食べたくなりますよね?体を温めることは細胞を活性化させることに繋がるため、健康にも良いと言われています! (さらに…)
詳しくみる - 高齢者が冬に気をつけたいヒートショックとは?症状と予防方法
皆さんはヒートショックという症状を聞いたことがありますでしょうか。高齢者が自宅で死亡する事故の4分の1はこのヒートショックが原因だと言われています。 (さらに…)
詳しくみる - 歯の本数と睡眠に関係が!?健康のためには歯の健康を
「歯は健康の原点」なんて言われたりしますが、先日東北大学の発表で歯がない高齢者は短時間・長時間睡眠のリスクが高くなることが明らかになりました。 (さらに…)
詳しくみる
あなたにおすすめの介護施設
エリアから探す
全国の介護施設を検索することができます。都道府県を選択してください。