
高齢者にとって大切なペット、残されたペット達は?
投稿日 2015/12/19
最終更新日 2015/12/18
取り残されてしまうペット
その大切な役割のペットが、誰にも引き取ってもらえずに取り残されてしまうケースが目立ってきています。動物愛護センターに持ち込まれる犬猫のうち、「飼い主の病気、高齢、死亡」が理由のものは約3割にも上ります。親族から動物愛護センターに連絡があり、所有権放棄が確認されれば、保護され、新しい飼い主を見つけて引き渡す例もあります。自宅で孤独死した場合、警察に保護されずに餓死した例もあります。
ペットの保護にむけて
動物愛護センターも、飼い主の死亡や病気、老人ホーム入所など、やむを得ない理由がある場合は引き取りも可能ですが、無制限に保護することは不可能です。また、保護を依頼しても引き取り先が見つからず、最悪殺処分されることも少なくありません。ボランティア団体などでは、ペットを飼っている高齢者の情報を、介護福祉部門や保健所など行政機関内で共有し、急病などの場合にもペットが放置されることを防ぐ仕組みの検討を訴えています。特別養護老人ホームなどでは、犬猫との共同生活を認める施設も出てきました。入居者が一緒に連れてきたり、飼い主が死亡して取り残され、ホームで引き取った例があります。警察でも、飼い主の死亡で取り残されたペットを発見した場合、動物愛護センターに連絡するように署員に指導されています。
まとめ
身寄りのない一人暮らしの高齢者たちから、家族同様の役割を果たしているペットを取り上げるのは残酷なことですが、自身の年齢とペットの寿命を考慮して飼うのが最低限の責任と指摘する人も少なくありません。施設など新たな生活の場所に一緒に引っ越すことができればいいのですが、なかなかそうはいきません。社会問題の検討課題として重要なものとなってきています。ペットが放置されることを防ぐ仕組みを早急に検討することが必要なのではないでしょうか?
参考元: 読売新聞
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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