政府においては、介護保険制度見直し(削減)と地域支援事業への移行を検討しています。

さて、本当にそれでよいのでしょうか。また実際に介護保険制度の目的・内容を把握している方はどれほどいるのでしょう。
わかっている方ならこの制度改正が将来にどれほどの影響を及ぼすか理解しているはずです。あまりにも大きなリスクとなります。

その事を踏まえ、全国老人福祉施設協議会は政府に対し意見書を提出し切々と訴えました。

介護予防支援とは

軽度者の切り捨ては将来の財政悪化を招く!についてのイラスト

調理や掃除などを利用者と一緒に行い、利用者が自分でできることが増えるよう支援するものです。

一緒に行うことで、人とのコミュニケーションが図れ、また介護者にとっては利用者の現状が把握が出来ます。以前「家政婦代わりの利用」という言葉を聞きましたが、自分で出来ることは出来る限りし、出来ないことや危険と思われることを「支援する」ことが目的なのです。

行動だけの問題ではなく、ここには心のケアも含まれ、少しでも自立を支援し、現状維持をして重症化を引き伸ばすのが目的なのです。

軽度者を除外するリスクは?

現在、介護予防の重要性が問われていますが、これは重症化を防ぐ一番の特効薬です。

生活支援での利用には早期発見という重要な役割もあります。
また「デイサービスへ行く」それだけが楽しみだった高齢者の楽しみを奪うことになり、引きこもり状態に陥ってしまいます。

何より、家族の負担は増大され、やむなく離職という状況に追い込まれてしまいます。

ですが、一人暮らしの高齢者の場合は、人と話すという行為そのものをなくしてしまうことになります。
そして、利用できないからと無茶をして、危険な事に巻き込まれてしまう高齢者がでてきてしまう事は安易に想像できます。

除外した時のメリットとは?

やはり国家の財政でしょう。

日本は世界で1番の長寿国です。これからも超高齢化社会へと進む日本において、社会保険の財政は増大し続けます。
いまから手を打たねば、今後日本の財政は危機的な状況となることは明らかです。切り込める対象を思案しても見当たらなかったのでしょう。

そこで、その対象となってしまったのがこの軽度者の介護の削除となったのではないでしょうか。

今後の懸念

この介護支援を排除して、幾ばくかの節約をした結果に重症高齢者が増大すれば、益々の保険機構への財政危機は免れない状況となります。
早期発見・予防といった現状が今の軽度の方の命綱なのです。

益々増加する保険財政への危機感は確かに大きな課題です。

しかし、小さな節約が今後大きな代償となり返ってくるのは目に見えているのに、その場しのぎの対策を行うことにどんな意味があるのでしょうか。