
成人肺炎診察ガイドライン、「誤嚥性肺炎の治療をしない」選択肢を盛り込む。
投稿日 2017/07/23
最終更新日 2017/07/22
このガイドラインは日本呼吸器学会が肺炎治療の指針として刊行しているものです。
誤嚥性肺炎は高齢者に多く発症する、細菌などが気管や肺に入り込み、炎症を越してしまうもので繰り返し発症しやすいものです。
そうした患者さんに対して積極的な治療を行わず、症状を和らげる緩和ケアをするという方針を示しています。
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誤嚥性肺炎の治療を行わない選択肢もある
誤嚥性肺炎に対して治療を行わないという選択肢もあるということを盛り込んだ日本呼吸器学会のガイドラインが発表されました。
このガイドラインは日本呼吸器学会が定期的に刊行しているもので、今までは誤嚥性肺炎に対して治療しないという選択肢はありませんでした。
しかし誤嚥性肺炎を繰り返して起こしていくうちに体力などが失われ、治療に耐えることができないケースもあります。
そうした時には症状を和らげて積極的治療を行わないという選択肢もあるということをガイドラインに盛り込みました。
誤嚥性肺炎は高齢者に多い
誤嚥性肺炎は高齢者に多く発症し、何度も繰り返しやすいというのが特徴です。
加齢とともに飲み込む力が低下してしまうため、食べ物や唾液が気管や肺に入り込み、炎症を起こしてしまいます。
これが誤嚥性肺炎です。
また要介護状態で口腔内が不潔である場合には、口腔内の細菌が気管や肺に入り込み肺炎を起こしてしまうケースが多くあります。
誤嚥性肺炎の治療を行ってもまた発症するということを繰り返していくうちに体力を失い、寝たきりになってしまうリスクもあります。
誤嚥性肺炎の治療が延命になっているという考え方もあり、今回の日本呼吸器学会のガイドラインは一歩踏み込んだ内容となっています。
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まとめ
誤嚥性肺炎を起こさないようにするためには食事を誤嚥しないように食べるまたは介助するということになります。
また食事をしていない方でも毎日の口腔ケアはしっかりと行いましょう。
食事をしない方や高齢者は唾液が出にくく、口腔内が不潔になりやすいものです。
不潔な口腔内では細菌が繁殖し、誤嚥すると肺炎を起こす原因となります。
そのためしっかりと口腔ケアを行っていくことが必要なのです。
今回のガイドラインでは誤嚥性肺炎の積極的治療を行わないという選択肢もあるということを提言しています。
何が本人にとって一番望ましいことなのかをしっかりと考えて、治療方針を医師と一緒に決めていきましょう。
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弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
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