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日本とドイツの介護は何が違うのか?介護と政策を考える

日本の介護現場は「人材不足」という深刻な問題を抱えており、これによって様々な弊害が出てきています。日本では医療や介護に関する税金も大量に投入されていますが、それでも深刻な問題が解消できていません。

高齢化社会というのは、ある成熟した国の中では避けられない課題だと言われています。――では、他の高齢化社会を抱える国はこの問題をどのようにクリアしてきているのでしょうか。今回は社会保障が充実していると言われているドイツと日本の介護を比較してみたいと思います。

ドイツの社会保障とは

ドイツは介護問題だけでなくそれに関わる問題を政府主導でうまく解決できている国です。以下ではいくつかの問題のドイツ式の解決方法をご紹介していきたいと思います。

要介護者を抱える家庭に27万円を支給

ドイツでは寝たきりの家族がいる場合、国から介護のための費用が支給されるシステムになっています。在宅介護で家族が介護を行う場合は13万円、介護施設を利用する場合は27万円相当が支給されると言われています。

――これによって経済的な理由から介護が受けられなくなる高齢者を減らしているのです。一方、介護施設の利用料は高額になっています。

日本では医療面は保障されていますが、介護に関しては安価でサービスを受けられる特別養護老人ホームなどは人材不足によって入居することができず、多くの待機者がいるのが現状です。安価で介護サービスを受けられるセーフティネットを設けながらも、そのセーフティネットは全ての人が享受できるものではない…そんな状態になっているわけですね。これはセーフティネットとは呼べません。

移民を受け入れ、労働人口を底上げ

ドイツでは、留学生の学費免除制度があり、若くて優秀な移民を集めることに積極的になっています。

この政策のどこが優秀かというと、言い方に語弊があるかもしれませんが、「大学に入ることができるような裕福な家庭の子供」を移民として受け入れ、そのままドイツに住んでもらえるようにしているという点です。移民政策で問題となるのは、「治安の悪化」などが挙げられますが、ある程度教養のある裕福な家庭の移民を集めることで優秀な働き手を集めることができているという点です。また、就労ビザも比較的取りやすいこともポイント。

一方の日本では、海外から留学生を集めつつも相変わらず保守的で「週に28時間以上の就労は認めない」といったルールを設けています。もちろん、28時間くらいの労働では生活ができませんよね?これは母国の厳しい経済環境を抜け出して「日本で勉強して、今より良い生活が送りたい」と夢見て借金まで背負ってきた留学生を冷たく跳ね除けるような行為です。

このため、この先どんどん海外では「日本は留学先としておすすめできない国」という認識が定着していきます。そうなった時、さらに少子化に拍車がかかる中で労働人口の問題をどのように解決するのでしょうか。

子育てをしやすい環境

ドイツでは、少子化対策も数年前から行っています。

例えば「雇用保障」企業は労働者が妊娠した場合3年間は雇用を保持する義務が課せられています。――つまり、妊娠から3年は労働者を解雇することができないのです。

次に育児休業、男女問わず3年間の育児休業を取得することができ、また時短に変更することも可能です。このためドイツでの育児休業取得率は男性でも34.2%という高い数値を出しています。この間の生活費についてですが、育児支援金、児童手当、育児支援金が支給されるため、変な話貯金がなくても、労働無しでなんとかなってしまうと言われています。

こういった環境の整備が少子化に歯止めをかける政策として期待されています。

ドイツ介護の実態

――ドイツもしかし全ての問題をクリアしているわけではなく、これはEU加盟国だからこそ解決できているものなのかもしれません。

ドイツの高齢者は住み慣れた祖国を離れ、余生をポーランドや介護福祉が充実した国で受ける人が多いとも聞きます。ドイツでは要介護認定の審査が厳しく、介護施設を利用できないことが問題だと言われているためです。――つまり、手厚い保障は本当に困っている人のためのものであり、その審査は非常に厳しいものになっているのです。

充実した保障を受けられる裏で、その保障を受けられなくて泣きを見る国民が増えてしまうという問題を抱えているのです。全ての人を平等に救うのか、本当に困っている人を救うのか…これは政治の永遠の課題ですね。

――とはいえ、ドイツでは日本のように税金の無駄遣いがされているわけではないので、国民は安心して、信頼して政府に任せているという点で日本と大きな違いがあります。

万人のための社会保障など存在しない

色々な国を見ても、完璧に非の打ち所がないくらいにうまく回っている社会保障というものは存在しません。聞こえの良いことばかりが耳に入ってきますが、その裏では必ず犠牲になっている人がいるものです。

世界ではますます国境という垣根がなくなってきており、ボーダーレス化が進んでいます。このグローバル化する社会の中で、私達はより賢く生きるために生まれ育った国から出ていくという選択肢に直面しているのかもしれません。

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