
現代高齢者を差す「暴走老人」という言葉の意味
投稿日 2016/05/28
最終更新日 2016/06/02
当時この番組を見ていた視聴者からは「よく言った!」という肯定的な意見が多かったようです。
この時から注目されている「暴走老人」という言葉。些細なことでいきなり怒りを爆発させる老人を表現した言葉で2007年に作家の著書で注目されたものです。
暴走老人とは
2007年に発表された「暴走老人」という書籍。暴走老人とは些細なことでいきなり怒りを爆発させる老人のことを指しています。最近でも新幹線の中で焼身自殺を図った高齢者の事件がありました。また肩がぶつかってイラッとして暴行するなどの事件も後を絶たないばかりか増加しているようにも感じます。
そもそもなぜ暴走老人が増えてきているのでしょうか。進む高齢化で老人が増えてきたからなのでしょうか。
今の高齢者たちは戦争を経験し、その後の復興を支えてきた世代の人達です。しかし時代が進み、どんどんと発展していく社会の中で取り残されているような感覚があるためではと感じました。また、若い世代になる程、核家族で過ごしてきている割合が増えるため高齢者に対する尊敬などの感情がないことも関係しているかもしれません。
昔のように敬ってもらえないのが原因?
今の高齢者は何世代もの家族が一緒に暮らし、家長と呼ばれる人に対しての敬いは当たり前でした。しかし今はそのような何世代もが一緒に住むこと自体少なくなり、核家族化しています。そのため、高齢者に対しての敬いの気持ちは少なくなっているのかもしれません。
暴走老人とされる高齢者はきっと自分が経験してきた中で、自分自身に対しても尊敬や敬いの気持ちを持っているのが当たり前だと感じていたにも関わらず、逆に邪魔者扱いされてしまったことからキレてしまうこともあったのではないでしょうか。
今の日本は高齢者が作り上げてきた戦後の復興がなければなかったものです。高齢者は邪魔だとかいらない存在と感じている人も少なからずいるでしょう。そのような感情を持つことはいいことではないです。しかしそう思わせてしまうのも高齢者自身のふるまいなのかもしれません。
まとめ
高齢者との関わりが好きで介護の世界で働いているのもあり暴走老人という言葉は好きではありません。しかしそういう言葉が出てくるのには高齢者自身も自分たちの行動を振り返る必要があると言えるのではないでしょうか。
そして若い世代に多い高齢者に対するネガティブな感情。この感情があるために暴走老人を生み出してしまったとも考えられます。
これからも超高齢化社会が続きます。暴走老人という存在が少なくなり、どの世代もお互いに思いやりを持ちながら暮らせるようにしたいですよね。
弊社担当者のご紹介
田中 晴基(介護施設スペシャリスト)

入社3年目の田中と申します。前職での介護経験を活かしお客様のご希望にマッチングした施設をご提案します。また介護のあらゆる問題をテーマにしたコラムも執筆し幅広く情報発信しています。
関連記事
- 高齢化社会への対策とは?今、何をすべきなのか
今の日本は「少子高齢化社会」です。出生率が低下している中、高齢者の割合が著しく上昇しているので、2030年には、日本人口の3分の1が高齢者になると言われています。これを2030年問題というのです。当然
詳しくみる - 介護人材不足解消へ……コミュニケーションロボットの活用は介護現場をどう変えるか?
介護現場では人材不足が深刻です。介護施設の6割以上が人手不足を感じています。労働条件の緩和など介護現場では働きやすい環境作りに取り組んでいますが、人材不足の解消にはつながっていません。そこで介護者の代
詳しくみる - 体を温める冬の食事7選 冷えを解消するために
冬が近づくに連れて、温かいものが食べたくなりますよね?体を温めることは細胞を活性化させることに繋がるため、健康にも良いと言われています! (さらに…)
詳しくみる - 高齢者が冬に気をつけたいヒートショックとは?症状と予防方法
皆さんはヒートショックという症状を聞いたことがありますでしょうか。高齢者が自宅で死亡する事故の4分の1はこのヒートショックが原因だと言われています。 (さらに…)
詳しくみる - 歯の本数と睡眠に関係が!?健康のためには歯の健康を
「歯は健康の原点」なんて言われたりしますが、先日東北大学の発表で歯がない高齢者は短時間・長時間睡眠のリスクが高くなることが明らかになりました。 (さらに…)
詳しくみる
あなたにおすすめの介護施設
エリアから探す
全国の介護施設を検索することができます。都道府県を選択してください。